一般例会No.181  和泉山脈のテーブルマウンテン 例会記録
概要 『和泉山脈に見られる鮮やかなテーブルマウンテン(堺から泉南
にかけて見られます)、さてこの山は? およその見当は付くが、
確信のある答えは・・・・。』

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中央が和泉山脈のテーブルマウンテン「経塚山(825m)」 
日時 2009年12月20日(日)
天候 晴れ時々雪
担当 紀伊埜本節雄、翁長和幸
集合 南海難波駅 7:30集合(和泉中央行き7:54発乗車ホーム)
又は、泉北高速線・和泉中央駅8:30集合
行程 泉北高速線和泉中央駅⇒タクシー⇒父鬼〜白川谷出会〜経塚ダイレ
クト尾根〜経塚山〜七越峠〜大岩谷出会〜父鬼⇒和泉中央駅
参加者 奥中種雄、大西征四郎、岸田暎子、本郷善之助、西村晶、
紀伊埜本博美、寄川都美子、小椋勝久、小椋美佐、谷村洋子、
安本昭久、安本嘉代、寺島直子、仙谷経一郎、田中智子、
和田良次、和田敬子、柴田弘子、蒲田浩一郎  ・・・ 計21名
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10:00 白川林道到着 リーダーからのコース説明
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10:10 林道からの分岐、注意していないと
見過ごしそう、見上げる急登にため息が出る。
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テーブルの右肩(西側)に白川谷出会から
ダイレクトに突き上がる尾根、今コース一番の急登
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標高650m位から雪模様になる
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テーブル状の上縁を歩く、本格的な雪になる、あと少し
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11:40 いつも気になっていたテーブルマウンテン
こんな植林帯の中だったのか。何も考えず通り過ぎて
しまいそうな景色 標高825m地点。
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11:50 この山の名前の由来 経塚に到着
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葛城第11番経塚 七興寺跡でもある
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12:10 左肩(東側)の鞍部に下り風のない場所で昼食
寒い、体感温度は何℃か 早々に切り上げる
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西国巡礼の古道沿い、雪の林道を歩く
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12:50 七越峠 茶屋跡に到着 往時のにぎわいを考える
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下山道 大阪市内を遠望し急坂を下る
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14:35 無事下山 大岩林道到着
いずれ例会にと岩雄山方面の説明を聞く
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経塚山遠望
     

 堺南部から泉南にかけて、和泉山脈の中央部にテーブル状の山がよく見える。眺める位置や角度によって多少
の変化はあってもその形はあまり変わらない。むしろ時間と場所、季節や天候によってドキッとするほど鮮やか
な姿で現れる不思議な山である。地図の上で読めば鍋谷峠の経塚山(825m)がそれらしい。いつか確かめてみ
たいと思いながら今回がはじめてのトライである。
 経塚山から北に延びる尾根が白川谷の出合までしっかりと続いている。近刊のガイド地図には破線路のあるこ
とを後で知ったが、この尾根を登るのが一番手っ取り早い方法である。取り付きまでと、尾根の形状は前週に確
認したので迷う事は無い。ただ林道からいきなり尾根上に出るため、かなりの急登から始まるので驚いてしまう。
落石に注意しながら21名のメンバーが鈴生りに続くと、壮観と云うより危なつかしい方が気にかかる。
 尾根筋は植林と雑木の中で視界はない。そのうえ数日来の寒波で白い物が舞い始めた。どうも優雅なハイキン
グとは云い難い。1時間ほど登ると、2回目の急斜面が待っていた。急には違いないがダイレクトな尾根筋で、
これは明らかにテーブル状の右肩に至るラインを登っていると自覚できた。今日も集合前に眺めてきたあのスカ
イラインを正になぞる様な気分である。取り付きから2時間弱で右肩に出た。これから東に約500mは平坦部
が続く、テーブルの上縁に当たる部分で、たしかに長い平坦部である。中に2箇所の高点がある。825m地点
と経塚の在る地点である。テーブルの左肩にあたる位置は、この経塚の在る地点だと思われる。すでに時刻は正
午を過ぎていたが、念のため左肩の鞍部まで下ってこれをしっかりと確認した。そのあと「これにてテーブルマ
ウンテンを確認しました」と、皆さんと一緒に面白おかしく宣言をした。愉快な雰囲気が漂うのである。
 大袈裟に云えば、私の積年の思いはこれで解けた。経塚山がどこから見てもよく目立つのは、その特異な形状
にもよるが、三国山から和泉葛城山に続く山並みから、この経塚山が西にほどよくはみ出ているからであろう。
私の場合、山を眺める習慣はもともとあつたが、低山わけても里山をいとおしく眺めるようになったのはごく近々
である。試しにテーブルマウンテンの存在を2、3の山の知人に尋ねてみたが、確たる答えはない。さもあらん、
40年近くこの山の見える近郊に住居する私がかくの如し、である。興味と関心の有無によって、人の目が何を
捉えているかを考えると、我ながら随分面白いと思う。
 さて今日の山行が、今年最後の納山となった人も多いだろう。今年も存分に山行きを楽しむことの出来たのは
幸せな人たちである。そしてまた来るべき新年の健闘を誓い、ここで乾杯といたしましょう。
                              文:紀伊埜本節雄 写真:小椋勝久、西村晶 

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