一般例会No.250 丹波・石戸山(548.8m)〜高見城山(485.2m)例会記録
概要 『初秋の丹波の山々と城下町柏原を一望にする城跡の山頂に立つ。』
 
日時 2011年10月23日(日)
天候 晴れ時々しぐれ
担当 板谷佳史、長瀬茂正
集合 7:15 JR大阪駅中央改札口前(7:21発 神戸線に乗車、尼崎、新三田乗換え 8:55 谷川駅着)
行程 JR谷川駅⇒(タクシー)石龕寺(せきがんじ)〜石戸山〜高見城山〜JR柏原駅
参加者 保木道代、岸田暎子、谷村洋子、黒澤百合子、安本嘉代、青木義雄、寄川都美子、寺島直子、福田直也、
西田保、奥中種雄、欅田克彦 ・・・ 計14名

9:19 タクシーにて石龕寺のりっぱな山門に到着、出発の準備。

石龕寺は聖徳太子によって開かれたと伝えられ、後に足利尊氏の
帰依を受けたとのことで、太平記ゆかりの地でもある。

山門にある金剛力士像は国の重要文化財とある。

山門を通ると、毘沙門堂に導かれる。
紅葉で名高い寺だが、まだ一月早そう。

9:28 石龕寺の奥から谷に入り、
更に尾根に取りつき奥ノ院までの急登。

9:43 石龕寺奥ノ院に到着、聖徳太子に
まつわる話や、足利将軍屋敷跡などがある。

10:06 奥ノ院から尾根の続きを登り、頭光嶽(439m)の
ピークを踏む。大阪を出るときは快晴だったのに、時雨れてくる。

10:13 頭光嶽の先で山中に突然現れる金屋鉱山跡。
木の生えたトラック等、放置された設備がうらさびしい風景。

金屋鉱山の説明板、丹波地方は昔から鉱物資源豊かな地だったのだ。

10:32 鉱山跡から再び急登して、岩屋山
(506m 岩屋古城跡)に到着して休憩する。

10:58 岩屋山を辞して、尾根を北へ向かうと間も
なく石戸山(548.8m)一等三角点に到着する。

11:52 石戸山を越え、高見城山への長い縦走を開始
する頃より、薄暗い樹林が続くうえに時々しぐれが強くなる。

12:06 縦走途中、晴れ間を選んで、昼食休憩を
とる。晴れ間から西方に篠ヶ峰などの展望が開けた。

山中いたるところでセンブリの群落が見られた。

12:27 高見城山手前のピークに達すると、
目指す高見城山のいかにも城跡らしい山容が確認できる。

12:49 高見城山(四等三角点 485.2m)山頂に到着。

雨も止み清々しい風景を楽しむ。ここ高見城は
天正の乱で黒井城と運命を共にしたとのこと。

高見城山から丹波悠游の森に下山し、
14:13 田園風景の中を柏原駅に向かい、15:07発で帰阪する。

 神社仏閣や城跡と、山がセットになっている例は多い。今回はその全てが揃った一例。これに季節がうまくかみ合えば、
申し分のない山旅となるところだが、今回は季節の点では多少的外れな感がする。錦秋の紅葉ともなれば、へたな花見など
よりもはるかに彩り豊かで、心に響くものがある。高山であればすでに紅葉の季節であろうが、低地では未だ緑が濃く、か
と言って花の多い時期は過ぎ去っており、その端境期となって山はいささか彩に欠ける。マッタケだけがシーズンで、今回
もそれによる入山禁止を危ぶむ声も聞かれたが、幸いこの山域にはそのような入山規制は全く見かけなかった。
「里山」の定義をよく知らないが、”里に近い”ことが条件ならば、丹波の山は全てそれにあたると思う。樹林に遮られて
いない限り、展望の中に里の風景が含まれない山はまず無かろう。どれだけ迷ってもともかく下を目指せば、そう遠くない
範囲で里に出られる。そのくせ、猪、鹿、熊の痕跡はもちろんのこと、現物と出くわすことも稀ではない、最近はそれらが
里に現れるのも普通のようだから、その点でも条件を満たす。はでな広告宣伝で紹介される山やルートも良いが、人知れず
歴史に埋もれたわずかな踏み跡を拾って辿る丹波の山はまだまだ奥が深く、残る人生では登り切れないほど有るのである。
                                          記:板谷 写真:板谷、長瀬

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