一般例会No.253 湖西・箱館山(547m)と処女湖を巡る 例会記録
概要 『琵琶湖の眺望と晩秋の彩りを期待して箱館山に登ります。下山後、本場の鮒寿しを味わってみませんか。
ハイキング+αNo.8』

 
日時 2011年11月13日(日)
天候 曇り時々雨その後晴れ
担当 紀伊埜本節雄、柴田弘子
集合 7:30 JR大阪駅 新快速湖西線米原行き 7:45発 発車ホーム
行程 近江今津駅⇒(バス)箱館山スキー場前〜箱館山〜処女湖周回コース〜平池(だいら)〜ピラデスト今津⇒タクシーで近江今津駅
⇒近江高島駅〜+α 鮒寿し御膳(15:30〜17:30)
参加者 畑山禮子、笠松マサヱ、田中智子、欅田克彦、横内まみね、堀木宣夫、上原進一、寄川都美子、紀伊埜本博美・・・ 計11名
     

9:36箱館山スキー場ゴンドラ乗り場に着く JR近江
今津駅から20分 バスは二人の地元の方が降車すると
あとは貸し切り同然 早やここに晩秋がただよう

広い駐車場を北東に横切っていく 正面に見える尾根を
北に 高差300mが最初の登り 一汗かくことになる

駐車場の文字通り北東の隅に登山口がある 森の中に向う 
「マウテンバイクにご注意」の看板があるが 痕跡はない
 

箱館山(547m)から北東に派生した尾根の突端に伊井
城跡がある 道はそのちようど鞍部に上がるので 約1キ
ロほど寄り道をして伊井城跡まで行く 10:40

 
城跡は典型的な室町時代の古い地割 表示板に郭(くるわ)
が5カ所とあり 曲輪(くるわ)郭の勘違いでオオワラワ
その他 堀切り 縦割りとさすが歴探の面々は見所が鋭い
 
箱館山(547m)は一等三角点 スキー場より南に下が
った位置にあり訪れる人は稀のようだ これも10分ばか
り寄り道をする 途中で雨が降ってきた 11:16
 
スキー場にはさらに高差100mほど登ってやっとその
末端に出る ゴンドラ上駅はさらにその上 11:30
 
11:50 ゲレンデのメイン広場 その昔ここで青春を
謳歌した人には懐かしい風景 こんな小さかったかと思う
 
スキー場の最高点地図上から標高約690m 本来なら眺望
は抜群のはずだが 北の山もびわ湖も雨に煙る 12:20
 

最高点から北へ下り スキー場をはなれて処女湖への森に
入る かつて高島市がハイキングコースとして整備した様
だが いまは少々荒れた登山道で部分的に要注意です

 
湖面に至るまで九十九折れの下り このあたり梢はどうも
落葉と化したようで 紅葉は谷間を見ると「ほう!」とい
う程度の面目は保っている 12:49
 
北に望む山は野坂山地 三重嶽や大御影山 三国山など
馴染み薄い山ばかり にわかに同定できない


処女湖の風景 大正年代に造られた人工湖というが 趣きと風格は充分漂っている

古い取水塔である ここから東に1,2キロの隧道を掘リ抜く工事が難航を極め 度々
の崩壊を乗り越えた末 酒造り店舗の親子2代にわたる奮闘によって 高島市今津町の
灌漑が果されたそうである あの時代の人たち偉い 頭が下がる

 
湖畔に沿う登山路 根曲がりの木はこの辺りの豪雪の証
13:17 登山者には全く出会はない 

 
ときに割り込んだ小沢を渡る 紅葉の名残が覗かれる 
 
湖面に立つことが出来た ゆっくりと休憩する 気が付け
ば空は晴れていた 秋の薄い日差しが心地よい

 
湖水が小川に変わるまで沿って行く 水の流れが確認でき
たところで対岸にある林道にでた 14:00

 
小川はすぐに湿地帯に続きやがて平池(だいら)と呼ばれ
る静かな池に出る 5月にはカキツバタが咲乱れるという

 
池の畔でまたもゆっくり休憩 こんな優雅な時間もクラブ
のモットーです 忘れないようにしましょう 14;22

 
林道をたどってピラデスト今津にでる ここは家族旅行村
宿泊設備やキャンプ場があり ここは管理棟前 予約した
タクシーがすでに待っていた 14:40

 
JR近江今津駅 今津は佐々木源氏の末裔が代々治め、今
大河ドラマで評判の京極高次も領主であった また高島屋
百貨店の出所でもある 15;09発で近江高島に向かう

 
総本家喜多品老舗 鮒寿しの看板 17代約400年続く
鮒寿し造りの老舗 料理屋ではないが予約すれば 自宅を
提供してもてなしてもらえる 東西に並ぶ旧門前筋にある

 
旧家の応接間に通される なんとなく懐かしい雰囲気
やがて お粗末ですがとうながされ、、
 
大広間に用意された席に着く 女主人の丁重なご挨拶を受
ける これほどのもてなしを頂くとは想定外 ドキドキし
たと誰もが云う はたして鮒寿しの賞味は如何に、、

  
 
はじめに用意された5品 これだけで予算オーバーとして
もおかしくない絶品揃い 17代目はたしか京料理の修業
を積んだと聞いていた 器も品のある優れ物です


揚げ物など3品 紅葉も銀杏もちろん本物 心温まる

子持ち鮒寿しのお頭付き 見事な盛り付けといろ彩り
ただし これは別注です 日本の食文化を目の当りに

最後に子持ち鮒寿しのお茶漬けと香の物 これがまた絶品
     

 スキー場の奥にこれほど素適な湖が隠されていたとは知らなかった。もともと整備されたハイキングコースであったようだ
が、スキー場がシーズンオフの活用に有料花園を設けたことから、ゲレンデの周囲をすっかり無粋なネットで被ってしまい、
その結果がハイカーにそっぽを向かれたようだ。どちらが地元にとって有意か、考えるまでもない。しかしつい先頃の雨飾山
の超混雑を思うと、誰に出会うこともない静かな山が、こうして手近にあることを喜ぶべきかもしれないが。
 さて、ハイキング+αも今回で8回目を重ねた。ここに来てようやく、このシリーズの目指すもの、面白さが見えてきた。
やっぱり何事も手間隙を惜しまず、足で稼いで、勇を奮ってやってみよう。ハイキング+αが=ハイキング+食探(食探訪)
と昇格できるまで。 紀伊埜本記

 鮒寿しというと、世間の評判や先入感からか、今までのプラスαの例会に比べると申し込みが少なかったようです。鮒寿し
が好きという人、食べたことがないので一度チャレンジしてみたいという人で、参加者11名が近江高島の喜多品老舗に行き
ました。喜多品老舗は創業1616年の鮒寿し造りの老舗です。気さくな女将さんに案内されて座敷に入ると、すでにお膳が
用意されていました。今日作ったというゴマ豆腐、飴煮ではなくお醤油でさっぱりと煮たもろ子の煮物、上品に味付けされた
えび豆、ご飯にのせられたごりの佃煮と、そして鮒寿しです。一つ一つが手作りで、手間と心のこもった品ばかりです。鮒寿
しは食べられるかなと心配していましたが、女将さんの説明でお酒と合わせて頂くと、匂いも気にならず、おいしく頂くこと
が出来ました。このあと、手長えびと里芋、もろこの天婦羅が出ました。揚げたてのアツアツを頂くとおいしかったこと。
お酒もおおいに進み、あちらこちらから、おいしい!おいしい!の声が上がりました。最後は、鮒寿しのお茶漬けです。鮒寿
しに絶妙なバランスで入れられたとろろ昆布ときざみ塩昆布で、鮒寿しのおいしさが引き出され、さらさらと食べてしまうほ
どおいしかったです。全員完食し、大満足で「今日は、思い切って来て良かった」と言いながら帰路につきました。 柴田記

                            記:紀伊埜本節雄、柴田弘子 写真:上原進一、紀伊埜本博美

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