オプション例会No.156 大峰・上多古川 伊坪谷遡行 例会記録
概要 『遡行距離3kmの間に高度差1、000mという急峻な谷、久しぶりの大峰・沢登り例会です。』
 
日時 2011年9月18日(日)〜19日(月・祝)
天候 9/18:曇り後晴れ 9/19:快晴後曇り後雨
担当 板谷佳史、長瀬茂正
集合 9/18 14:00近鉄吉野線・大和上市駅(車に分乗)
行程 9/18 大和上市駅⇒R169⇒上多古林道伊坪谷出合付近(テント泊)
9/19 伊坪谷遡行〜二俣〜左俣〜勝負塚山〜泊地⇒大和上市駅
参加者 本郷善之助、黒澤百合子、安部泰子、川守田康行、小椋美佐、安岡和子、宮平良雄 ・・・ 計9名

9/18 17:38 上多古林道伊坪谷出合
付近の広場に駐車する。伊坪谷を挟んで勝負塚山
の尾根末端が間近に迫る、天候は良くなるようだ。

久しぶりに前夜発の大峰の夜を楽しむ。夏休みとも
なればキャンプや川遊びで賑わう所だが、前日まで
悪天の予報だったこともあり今日は大変静かな夜だ。

9/19 5:03 出発準備完了。

5:23 上多古集落のための取水施設までは谷芯を
省略して仕事道を行き、最初の廊下入口に到着するが
未だ暗いので明るくなるまでしばらく待機する。

6:08 廊下が始まる入口に最後の取水施設があり、
これを巻き上がり懸垂下降で廊下に降り立つ。

4、5mの多数の滝を快適に越えて行ける箇所が多く、楽しい沢だ。

6:52 廊下内や岩間に懸る多数の小滝を越えていく。

7:17 辿ってきた沢筋を見下ろす、朝日が射して美しい光景。

7:31 前日までの雨で水量はふだんより多いはず、
常時はナメ滝であっても今日はそうは見えない。

8:01 10m近いナメ滝を直登し上部も更に
ナメが続く、この辺りがこの谷で最も印象的だった。

9:01 6m、10m×2、6mと続く連瀑帯の通過。

チョックストーンと深い淵が直登を拒む。

10:13 834mの二俣にて大休止の後、左俣に
向かい、勝負塚山山頂を経由して下山することにした。
ここから勝負塚山まで標高差400mあり。

11:08 左俣の途中で、勝負塚山主稜
の方向に向かう尾根を選んで取付く。

急登の後、勝負塚山と大峰縦走路上の今宿跡を結ぶ稜線
上に達すると、踏み跡も明瞭、標識やテープが現れる。

12:00 尾根上からは上多古本谷を挟んで
南面に山上ヶ岳が望まれるようになる。

12:30 勝負塚山山頂(1245.8m)に到着
する。後はこの山の登山道を下山するだけとなる。

14:15 勝負塚山からは落石に気を遣う急下降を終えて仕事道から
の取付き点に降り立ちホッとする。この山の周辺はヒル出没地であった。
なかでもこの先、駐車地へ帰るまでの谷沿いの間が最も恐ろしかった。

15:00 駐車地へ戻り、10時間の行動を終えた。
本日のヒル被害者は2名、ただし家に帰ってから気付
いた者を入れると3名。大変お疲れ様でした。

 台風15号の影響で前日までの予報から判断すると、実行をためらった。しかし出発当日になると19日後半までは
不安の無い天候が期待できそうなので、実施することとした。上市駅前に集合後入手した道路情報では国道169号の
迫付近が稜線から吉野川河原まで崩落で埋められ通行止め、ただし迂回路が確保されている・・とのことなので、予定
通り出発する。
伊坪谷は上多古川左岸に流れ込む支谷としては最大であるが、上多古集落の水源となっていて取水設備のある箇所まで
は生活臭っぽく割愛したが、その先は大峰の沢登り初級コースとして技術習得味わえる景観とも価値充分と思われる。
今回は幸いにも前夜半からは絶好の月夜となり、朝から快晴に恵まれた。やはり太陽の元でのシャワークライムは心置
きなく楽しめるというものだ。下降路の予定は谷沿いの仕事道ということにしていたが、一部は谷の下降となるし、ル
ート探しに苦労するよりは・・ということで勝負塚山を経由すれば、急傾斜とはいえ勝手知った登山道を下ることがで
きるので変更した。谷中や登山道のジメジメした場所で、ヒルが多数見かけられ、被害者も発生、大峰北部にまでヒル
が蔓延していることを改めて確認できたのは計算外でしたが・・。
                                    記:板谷 写真:板谷、長瀬、川守田

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