オプション例会No.162 大峰・日本岳(1550m)と笙ノ窟尾根 例会記録
概要 『大普賢岳登山のおり、下を通り過ぎるだけのピークですが、立ってみる価値がありそう。
笙ノ窟尾根は、岩稜となっておりザイル使用の領域。』

 
日時 2012年2月11日(土・祝日)〜12日(日)
天候 2/11:快晴、12:晴れ
担当 板谷佳史、長瀬茂正、安部泰子
集合 2/11 9:19近鉄吉野線・大和上市駅(7:50阿部野橋発急行に乗車のこと)車に分乗
行程 2/11 大和上市駅⇒R169・和佐又口⇒和佐又ヒュッテ(駐車)〜石の鼻往復〜笙ノ窟(泊)
2/12 笙ノ窟〜日本岳のコル(杉苗のコル)〜日本岳〜笙ノ窟尾根下降〜笙ノ窟〜和佐又ヒュッテ⇒大和上市駅
参加者 黒澤百合子、寺島直子、小椋美佐、保木道代、柴田弘子、宮平良雄 ・・・ 計9名

2/11 11:11 和佐又ヒュッテに駐車して出発の準備。
遊びに来た子供連れのスキー客などが結構多い。

11:28 快晴の大普賢岳を仰ぎながら和佐又のコルへ向かう。

大普賢岳は樹氷で真っ白、三つ目の黒々
とした樹林のピークが今回目指す日本岳。

11:41 和佐又のコルに到着。

笙ノ窟へ向かうトラバース。積雪は適度に堅く、快適に登れる。

笙ノ窟付近から八経ガ岳、弥山を望む。

14:11 笙ノ窟にテントを設営した後、時間も
早いので日本岳へのルート偵察を兼ねて、大普賢岳
への登山道を石の鼻まで登りに出かける。

石の鼻から小普賢岳、大普賢岳。

石の鼻から明日登る日本岳を望む。

石の鼻からの大峰南部の大展望。

14:36 今夜の宿泊地・笙ノ窟に戻る。頭上の岩壁には
巨大な氷柱が連なる、その下には絶対近づかないように厳命する。

笙ノ窟内部は氷の殿堂、ここで寒いが快適な一夜を過ごす。

 2月11日
和佐又口から2時間近い車道歩きを覚悟していたが、四輪駆動車でない車は少々手こずってしまったものの、大変ラッキーなこ
とに、和佐又ヒュッテの駐車場まで車を上げることができた。快晴に恵まれたこともあって、みんな嬉々として笙ノ窟への雪道
を辿る。時間を稼いだぶん、予定外に大普賢岳への登路途中まで登って快晴の大展望が味わえたうえ、日本岳へのルート偵察が
出来てしまった。大峰ファンにはおなじみの笙ノ窟で静かな冬の大峰の一夜となった。


2/12 7:08 早朝の堅く締まった積雪を踏んで日本岳の
コルへ向かう。コルまでは笙ノ窟尾根に風が遮られて無風状態。

7:16 日本岳のコルに立つ、今日も昨日ほどではないが、
良く晴れている。コルに出るとさすがに北からの風が冷たい。

7:45 コルから雪面をしばらく登ると、10m程度の
岩壁帯となり、ザイルをフィックスして越える。

傾斜が緩んで日本岳直下の稜線を行くようになると、
樹林の切れ目から大普賢岳東壁の威容が望まれる。

7:54 日本岳山頂に到着する、訪れる人も稀な静寂のピーク。
()して孫普賢岳とある、大普賢岳周辺には小普賢岳や孫普賢岳
と名付けられたピークが複数あってややこしい。

風は冷たいが、木漏れ日の山頂でしばしの休憩。

日本岳山頂から笙ノ窟尾根の下降に移る、山頂直下は懸垂下降。

痩せた岩稜のクライムダウンを続ける。笙ノ窟尾根の
核心部を下降し終えて、10:17 笙ノ窟のテント場に戻った。

和佐又山付近に下降すると、荒々しい
岩稜とはうって変わってやさしい雪景色。

12時過ぎに和佐又ヒュッテに下降し、山行を終了した。

 2月12日
快適なテント場を後に、日本岳のコルへ、ここから日本岳への登り。この連休で大普賢岳は多数の登山者を迎えているが、もち
ろん日本岳へ向かう者は皆無。我々のトレースをつけて行く。といっても無雪期には明瞭な踏み跡があり、古びたフィックスザ
イルや標識が残されているのだが。山頂から笙ノ窟尾根の下降が今回の核心部である。山頂を過ぎるとすぐ切り立った壁の上に
出て、懸垂下降しないと進めない。更に樹林帯の中とはいえ、両側が切れた岩稜の下降が続く。ザイルをフィックスしながら慎
重に下降していく。やがて傾斜の緩んだコルに出て、下降を打ち切ることに。岩稜の裾をトラバースして行くと、期待通り笙ノ
窟下部の登山道に出ることができ、緊張から解放された。
                                      記:板谷 写真:板谷、長瀬、安部、宮平

山域別例会記録一覧へ 年度別例会記録一覧へ TOPページへ