オプション例会No.176 大峰・西ノ峰(1123.1m)と雨谷山(840.3m)〜茶臼山(1180.7m)例会記録
概要 『大峰山脈主脈から外れ、熊野古道ブームなどからは取り残された、いまだ秘境ムードの残る山域。』  
日時 2012年11月3日(土・祝日)〜4日(日)
天候 二日間快晴
担当 板谷佳史
集合 11/3 8:21近鉄吉野線・大和上市駅(阿倍野橋6:50発急行又は7:10発特急に乗車)車に分乗
行程 11/3 大和上市駅⇒R169⇒北山村オソゴエ峠〜西ノ峰往復⇒R169ジゴ坂峠付近(テント泊)
11/4 泊地⇒四ノ川林道・雨谷山登山口〜雨谷山〜茶臼山往復〜雨谷山登山口⇒R169⇒大和上市駅
参加者 安部泰子、保木道代、安岡和子、黒澤百合子、川守田康行、近藤さとみ、谷村洋子、江本恭子、三原秀元 ・・・ 計10名

11/3 10:55 国道169号のオソゴエ峠に
到着し、出発の準備。暗くなる前に下山したいものだ。

峠にある記念碑、登路に予定している西ノ峰
から南に延びる尾根の末端にあり、良い目印。

11:00 国道から尾根末端に取付くための階段を登る。
ただし西ノ峰への登路であることを示す標識類は見当たらなかった。
 

南へ来たからか?下部はシダに隠れた踏み跡を辿る箇所が多い。

終始展望のきかないコースを行く、わずかに
樹林の切れ目から見えた大峰最南部大森山方面。
足元の谷は大峰屈指の沢である立合川(たちあごう)

12:38 西ノ峰への中間地点付近にある立合山(735m)に到着。

14:03 立合山から狼タワに一旦下った後、
1時間強の長い登りで西ノ峰山頂に立つ。

日が暮れてからのシダに足元が隠れた下降はイヤなので下山を
急いだ。秋の午後の光の中に名も知れない熊野の山並みが・・・

16:20 明るいうちに登山口に帰ることができた。

四ノ川林道に移動してキャンプする予定だったが、国道のジゴ
坂峠付近にてトイレ完備の格好のテント地(元観光筏下りの出
発地だったらしい?)を見つけたので急遽変更し夜を過ごす。

西ノ峰登山ルートのGPS記録、ただし国道部分は車で移動(作成:川守田)

 11/3 大台ケ原へ向かうらしい車が多い国道169だが、順調に走り11時にはオソゴエ峠をスタートできた。
今日の西ノ峰登山は、明日の長丁場の準備運動みたいなものだが、つるべ落としの秋の午後に追われるようにひたすら登り
ひたすら下った。登山地図には所要6時間20分とあるのを5時間20分で完了し、日が暮れないうちに早々にキャンプ地
へ向かい明日の英気を養った。


11/4 5:52 キャンプ地から四ノ川林道に
移動し、雨谷山登山口付近に駐車、出発の準備中。

所用で帰る三原さんと昨日の西ノ峰登山で体調を
崩した近藤さんはここから先に帰阪することに。

ライトを照らして雨谷山登山口の標識を確認。

7:07 約1時間の急登がやっと緩んでカシ平に到着。

7:58 カシ平から再び約1時間、雨谷山直下の急登をこなして
雨谷山山頂に到着。茶臼山へは更に3時間強の行程が待っている。

茶臼山へ向かう稜線からは終始昨日登った西ノ峰
が見え、紅葉も楽しめるようになってきた。

8:55 天狗クラを通過する、鞍部はキレットとされているが、
たいした場所でもなく注意していないと気付かずに通過してしまう。

9:50 雨谷山〜茶臼山間はいくつものピークを上下して行くので
地図上の距離以上に時間を要する。気持ちの良い紅葉のコルで休憩中。

10:10 このコース中には2、3カ所岩場を通過するが、
そのうち最も緊張する箇所。念のためシュリンゲをセットした。

10:13 しばらく脆い岩場が続き慎重に通過する。

11:19 西ノ峰からの尾根と合流した後、
更に約20分で茶臼山山頂に達した。

茶臼山山頂から望む西ノ峰

茶臼山山頂から望む大峰山脈北部の峰々、鋭鋒は大普賢岳だろうか。

11:52 帰りの岩場を慎重に下降。

登山口付近に咲いていた??リンドウ(の仲間らしいが正式名不明)。

14:59 登山口に帰着。休憩込みで9時間を要した長い山行でした。

雨谷山〜茶臼山登山ルートのGPS記録(作成:川守田)

 南下を続けた大峰山脈主脈は笠捨山(1352.3m)で地蔵岳に向かって西に90°方向を変える。ここから南東に派生した尾根は
茶臼山(1180.7m)を起こし更に南へ西ノ峰(地理院地形図では西峯1123.1m)を連ね北山川瀞峡へと没している。
また茶臼山・西ノ峰間から南東に派生した尾根には雨谷山(840.3m)を起こし、同じく瀞峡に没している。地形図を眺めると特に
雨谷山〜茶臼山間の尾根は両側が岩壁記号で埋められており、人ずれした大峰の主脈から目を転じる者にとっては周辺に巡る四ノ川、立
合川といった名だたる渓谷と相まって、いやがうえにも興味をそそられる山域である。
四ノ川林道登山口から雨谷山までは植林中の荒れた単調な直登ルートで苦しいがここを過ぎて茶臼山までの稜線はシャクナゲに囲まれ、
随所に岩場も現れ変化があり、今の時期は自然林の紅葉が続く気持ちの良いルートだ。幸い二日間とも快晴に恵まれ我々以外誰一人にも
出会わない大峰の隠れたピークを満喫した。
                                           記:板谷 写真:板谷、安部、川守田

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