一般例会No.341

播州相生・天下台山(321m)例会記録

概要

『お正月の初ハイキングです。山名もお目出度い天下台です。瀬戸内海を見下ろす見晴らしのよい山をゆっくり歩きましょう。』

日時

2013年1月5日(日)

天候

晴れ

担当

紀伊埜本節雄、杉本康夫

集合

JR大阪駅中央改札口 7:45集合(8:00発 新快速赤穂行き乗車、姫路乗り換え相生駅着 9:29

行程

相生駅~北尾根登山口~烏帽子岩~天下台山~東尾根(相生、龍野両市の境界線)~相生駅

参加者

野口秀也、岩本和行、近藤さとみ、杉本栄子、安本昭久、安本嘉代、神阪洋子、福田直也、髙木恵美子、辻角ますみ、小杉美代子、紀伊埜本博美 ・・・ 計14名

正月5日、今日は天下台山というお目出度い名前の例会初登山である。初訪問であるJR相生駅でのご挨拶。しかし今年はすでに正月3日に例会金剛山初登山があり、その内3名が今日も参加されている。

9:40出発。初仕事は街中でのアプローチ、幸い天気は快晴、見通しは良いので天下台山北尾根の山容(上の尾根)を目標に、右だ、左だと皆さんの的確な指示が飛ぶ。うれしいことだ、それだけ関心をもって臨まれている。

10:25 登山口は住宅に隣接した墓地のなか、うかうかすれば見過してしまう小さな標識が最後の人の左手下に見える。

北尾根は里山らしくよく整備された道が続く、手軽に毎日登山が楽しめそうな道だ。

11:00 体が温もった頃にトンビ岩に着く 岩の上は広い畳状で、軽く休憩のあと廻り込んで初めてこの不安定さに気付く、まるで人の世の営みの如しですね。

さらに進むと烏帽子岩の頭 相生の市街地が一望される。

天下台の山頂が見えてきた。尾根筋としては単純明解な山容で迷うことは無い。そのかわり、眺望は登るほどに素晴らしい。振り返ると(右の写真)北北東の方向に鋭鋒の先端が望まれる。明神山と思われる。その右の山塊は七種山だろう。いずれも昨秋の例会で登った山である。もう一段上がると、真北の方向に白く光る峰が見えた。氷の山だ。やっぱり雪に覆われた山は神々しい。

天下台北尾根から北北東を見る。

12:07 山頂の眺望は360度、見渡す限りだ。戦国の世は戦の見張り台、近世は米相場の旗振りを果たしたものと思われる。山名はずばり天下台、標高321mとは思えない展望台である。

山頂の南に目をやると、雲海ではない。瀬戸内海に浮かぶ家島諸島である。播州の山に親しむようになってから、瀬戸内海の島々にも興味が湧いてきた。列島の右端に小さなピークが見えるが、あれは地図上で西島の頂ノ岩山だろう。頓挫している島シリーズ例会を再開してみようかと思う。魅力的だ。

12:49 山頂から岩屋谷公園に下る立派な山道と東尾根の分岐点を通過。下山路は天下台山東尾根、相生市と龍野市の境界線を行くと決めていた。地図を読むかぎり北尾根にも優る眺望だと思いきや、見事な藪山でる。

何故か、分岐点からほんの少しの間、藪は切り開かれていた。そのうち踏み跡がシダに覆われ、やがて山感の領域になる。とにかく北へ北へ進めば尾根は途絶えるだろう。

「藪中?閑あり」か、時折明るい場所に出る。ここは乾燥した尾根上にもかかわらず猪のヌタ場である。心地よい彼らの憩いの場、天然風呂である。

東尾根最後のピーク171,4mは敬遠することにした。手前の岩盤に立つと下方に人家が見える。ここから背丈に迫る本物のシダと雑木の藪漕ぎに挑む。

出口を見極めているので迷うことはない。頭を下げてシダの底を覗くとポッカリと獣道が見える、先頭に立ってこんな芸をやるのは久しぶりで、うれしくなる。

シダの急斜面を突破すると、平坦な谷間の雑木帯に入る。つい先に民家があるはずだか、全く人手の痕跡はない。枝、倒木を踏み分け掻き分けながら「勿体ない」「勿体ない」と思う。子供の頃、落ち枝を求めて薪取りをしたものだ。

「ホォーホィ!」「ホォーホィ!」と後続と声を掛け合いながら飛び出した処が、綺麗に整備された住宅街の駐車場裏でした。正月早々何やら騒がしい連中が現れてすみませんでした。それでも当方はちょつぴりホッとした解放感を味わいながら「ええ山やったなぁ~」で終了しました。15:11 下山。

16:00 JR相生駅着 16:19発予定通り新快速米原行に乗車しました。

 初登山は今年も昨年も快晴に恵まれた。今年も何かよいこ事があるだろうと参加者一 同、晴々とした気分である。眺望に恵まれたのもうれしい。山や(山登りをする人)は妙な人種で、今日登った山から、昨日登った山が見える と「あれよ、あれよ」とわいわい嬉しがる。そしてまた、行ったことのない山が見えると「明日はあれ、明日はあれ」と駄々っ子のように登り たくなる。こんなDNAに染まると、厄介なことだが本物の山病いの仲間入りをしたことになる。それがええことか、わるいことかはしらな い。皆さん、本年もあの山この山と元気に巡り歩きましょう。どうか、本年もよろしくEPE活動をご支援賜りますようお願い致します。

記:紀伊埜本(節) 写真:杉本(康)、紀伊埜本(博)