一般例会No.354

六甲・ロックガーデン岩場めぐり 例会記録

概要

『大正末期にRock Climbing Clubによって開拓され、山岳会の先輩諸氏もトレーニングのために足繁く通われたという岩場を訪ね歩きます。なお、藤木九三氏著「屋上登攀者」の「岩場の幻想」の頁を読むと当時の様子が偲ばれ、岩場めぐりの楽しさが増すのではないかと思います。』

日時

2014年4月13日(日)

天候

曇り

担当

大石隆生、紀伊埜本節雄

集合

8:30 阪急・梅田駅3F改札口(8:40発 新開地行き特急乗車、西宮北口駅乗換え)

行程

阪急梅田駅⇒芦屋川駅~高座ノ滝~地獄谷~風吹岩~荒地山~高座谷~高座ノ滝~芦屋川駅

参加者

欅田克彦、野口秀也、西村晶、山枡初好、杉本栄子、小杉美代子、黒澤百合子 ・・・ 計9名

9:05 阪急芦屋川駅の改札を出た時には人、人、人の状態であったが、出発の挨拶をしているうちにまばらとなった。

9:35 高座ノ滝に着く。ロックガーデンの岩場めぐりは、藤木九三翁のレリーフから始まる。

地獄谷に入り、時折現れる小滝を快適に・・・

又はスリルを味わいながら登って行く。

その名のとおりの小便滝から枝谷へ入る。

10:35 A懸に着き、往年のクライマーから当時の様子を拝聴する。

A懸の頭へと向かう。岩が風化していて登りづらい。

山桜とツツジの競演です。

万物相を登って行く。振り返れば、A懸の向こうに大阪湾が望まれる。

万物相の登りではこんなところもあります。

11:32 崩壊したB懸に着く。足下には崩れた岩がいくつも転がっている。

月世界を行く。山岳会の新人の頃には、ここでアイゼンを着けて歩き方を練習したものです。

12:15 賑やかな風吹岩を通り過ぎ、横ノ池の先の広場で昼休憩をとる。

13:12 荒地山に着く。木立の向こうに六甲最高峰が見える。

岩梯子を下る。足を大きく伸ばさないと辛い場所だが、嬉々としている方たちもいる。

14:20 奥高座ノ滝と枝谷との間の岩場を慎重に下る。ここが最後の悪場でした。

キャッスルウォールが雑木の向こうに見え隠れする分岐まで下ってきた。

満開のツツジに見送られる様に高座谷を高座ノ滝へと下り、芦屋川駅には15:50に着く。

 芦屋川駅前の広場で出発の挨拶をすませ、散り始めた川沿いの桜を眺めながら高座ノ滝へ。滝の右岸の樹影にある藤木九三翁のレリーフに敬意を表し、ロックガーデンのメインルートである中央尾根を越えて地獄谷に入る。ゲートロックには何人かのクライマーが取り付いている。時折現れる小滝を登り、岩がゴロゴロしている谷筋をつめて小便滝へ。ゲートロックからここまでは興ざめな堰堤が一つもなく、六甲の他の谷筋とは違って自然がそのまま残っている。A懸(A懸垂岩)では、麻のザイルでの往時の懸垂下降の方法を聞き、寄り道でA懸の頭に登って眺望を楽しんでから、風化した万物相を通り抜けて崩壊したB懸(B懸垂岩)へ。ここでも崩壊する前の様子を聞くが、今となっては想像のみ。一頻りの昔話が終わり、月世界(泉州山岳会ではこう呼んでいるが、RCCの時代では、新万物相又は墓場と呼ばれていたのではないかと思う)から騒がしい風吹岩での休憩を諦めて横ノ池の先の広場まで我慢して歩き、ここで昼休憩をとる。

 休憩の後、保久良神社経由で下山する2人を見送り荒地山へ。ここまでは、山桜、ツツジと目を楽しませてくれていたが更に馬酔木が加わり、六甲山の春そのもの。馬酔木の香りを感じながら荒地山を過ぎ、城山への尾根を下る。露岩が出てきた辺りでコースを西にそれて岩小屋へ。積み重なった岩の下の空間で入口が西向きなので、初めてだと分かりにくいかも。コースに戻り、岩の下をくぐり抜ける新七右衛門嵓、段差が大きい岩梯子を過ぎ、ブラックロックを横目に下って行く。下りきった辺りから高座谷への踏跡に入るがこれが間違いで、ブラックロックの取付きを通らないまま奥高座ノ滝へ降りてしまう。イタリアンリッジへの登りは分からないままで、キャッスルウォールを登るクライマーを対岸に眺めてから高座谷を高座ノ滝へと下り、芦屋川駅に戻って今回の例会を終了した。

記:大石 写真:紀伊埜本(節)、西村(晶)