一般例会No.365 |
大和・巻向山(566m)と初瀬山(548m) |
概要 |
『纏向遺跡と巻向山はどう関わりがあるのか知りませんが、今回は南側の朝倉から登ることにしました。此の辺りは、何回か足を運ぶうちにきっと興味が湧いてくるでしょう。山頂を越した笠荒神で地元産といわれる蕎麦を頂きます。下山路は長谷寺に立ち寄ります。』ハイキング+アルファNo.12 |
日時 |
2014年6月29日(日) |
天候 |
曇り時々晴れ |
担当 |
紀伊埜本節雄、西村晶 |
集合 |
8:00近鉄・鶴橋プラットホーム(8:18発宇治山田行き急行乗車) |
行程 |
大和朝倉駅~黒崎~巻向山~笠荒神(昼前後到着の予定、笠蕎麦)~初瀬山~長谷寺~長谷駅 |
参加者 |
岸田暎子、保木道代、安本嘉代、寄川都美子、青木義雄、安本昭久、近藤さとみ、谷村洋子、寺島直子、安岡和子 ・・・ 計12名 |
9:15 近鉄大和朝倉駅北側の出口から歩み始める。前方に見える山、中央奥が巻向山と思われる。初瀬川に沿って旧街道を東へ進む。 |
町内のアプローチは何時もの通り慎重さが肝要、登山口は?と尋ねても知らない人が多い。それに比べると下山時は目標が○○駅と明確なので訊ねやすい。今日は予定通り朝倉小学校の東側から山に向かう。 |
里から山道への分岐に朽ちた木片があり奥不動とある。どうやら古い参道のようで細道ながら一部に敷石が見える。この先、結構きつい参道(廃道)である。 |
10:41 山中に取り残された小さな古寺に着く。西から軽トラなら通えそうなうな道が通じている。不動さんの由来は不知ながら、来月からヨーロッパ山行のメンバーはここで神妙に魔除け祈願をする。よい心掛けです。 |
奥不動の横に巻向山の道標が現れる。此の辺りの森は冷やりと涼しい。 |
国土地理院の地図とは少し違うが、道標に導かれて山頂に向かう。 |
11:23 ここが巻向山の山頂、小さな名札が一枚と石に囲われた三等三角点がある。視界は残念ながらご覧の通りの森の中。 |
では、聞きかじりの大和三山(耳成山、畝傍山、天香久山)ピラミット説、この巻向山を頂点とした謎のトライアングル(三角形)の解説をする。聞かれる人は超真面目、謎は謎、控え目に、ほどほどに、 |
山頂を北に行く、この辺りの地形は実に読みづらい、察するに北東1キロばかりの位置にある初瀬山との間に明瞭な尾根がないようである。林の下に小さな池と社が見える。平坦な分水界の様である。神秘な漂いがある。 |
12:03 地図は読んでも読んでも山勘は必要だ、初瀬山に続く分岐点に出て、これを北東に進むと笠荒神の県道、三宝峠に出た。 |
さあ~あとは笠蕎麦が待っている。笠荒神まで1.5キロの看板をあとにソバ、ソバ蕎麦と呪文を唱えて歩き出しました。 |
蕎麦処の看板をみて県道から脇道へ入る。さあもうそこかと思えば、なんと何とまだ長い長~い道のりでした。 |
蕎麦処に到着、徒歩でこの山奥まで蕎麦を食べに来る人はめったにないということだ。さもあらん、しかし駐車場は満杯、どうやら蕎麦が目当で笠荒神の参拝者は少ないようだ。 |
さて、ざる蕎麦、向こうは並み、手前は大盛り。蕎麦の超大盛りはお陰様でメンバー一同、金剛寺性免疫があるので驚かないが、確かにこれは大盛りです。 |
食べる前(上段)、食べたあと、ご覧になって満足度は? |
三宝峠から初瀬山へ、この道は2010年6月27日、一般例会No.200「初瀬山から竜王山」で経験済みです。 |
14:21 初瀬山山頂、三角点なし眺望なし、地図と名札1枚で確認した。巻向山、初瀬山と前後して登るとこの辺りの地形がよく解る。笠周辺も含めてこの一帯、隠れ里の要件が満たされている。 |
初瀬山から南へ、指差すは長谷寺まで、地図上は立派な破線路が続いている。だが、当然ひと波乱あるかと思っていたが、踏み跡は切れ目なく続いていた。 |
15:48 長谷寺の裏の墓場を経て、少しあっけなく街道に出た。はて、波乱がなければないで物足りないのでしょうか? |
16:08 街道から駅前まで日本一しんどいかと思われる急坂が待っていた。それも、夏の西日をいっぱいに浴びて、、、 |
今年初の大汗をかきました。長谷寺駅では電車を壱台見送ってでも、着替えをせずにはおられませんでした。でもそのあと、清々しい気分に包まれました。せっせとよく歩いたということでしょうか、それとも一杯の蕎麦を求めて粋狂なことをしたという思いでしょうか、私はそこにもうひとつ、今日も一日、精一杯、一緒に楽しんで頂いた仲間への感謝の気持ちでいっぱいです。 大和の山々はおおらかな山容で、この国の里山としては古代から最も親しまれていた、かつ生活の糧として大切な山だったのでしょう。その片鱗は藪のなかにも、岩の陰にもみられることで、なんとなくそこに侵しがたい聖域を感じます。つい先年まで、この山々が登山の対象とは思いもしなかったことですが、ありがたいことに、近頃は魅力溢れる未知なる山々に見えてきました。今日一日、山で行き交う人もなく堪能しました。巻向山、初瀬山、素晴らしいです。そこから眺められる周辺の山々も素晴らしいです。登山の喜びは様々多様ですが、今こうして嬉々として楽しめることに心から感謝しています。 |
記:紀伊埜本(節) 写真:西村(晶) |