一般例会No.481

葛城山系・石橋山(658.8m)例会記録

概要

『二上山と葛城山の中間にある石橋山に出かけます。ダイトレではよく歩かれている所ですが、石橋山だけを目標にするというのはあまりないようです。石橋山の名称は久米の石橋からきていると云われています。久米の石橋とは役の小角の命により一言主神が作りかけたという伝承があります。この石橋は山頂西よりのすぐの所に今も残っています。今回のコースにはこの他にも変わった大岩や、胎内くぐり岩と云われているものもあるようです。この名石コースをたどります。前回、雨天の為中止したものを再開します。』

日時

2016年11月23日(水・祝)

天候

曇り

担当

翁長和幸、小椋勝久

集合

7:50 近鉄阿部野橋駅西改札口前(8:04発 南大阪線準急・河内長野行き乗車 8:34富田林駅着 8:50発 金剛バス 平石行き乗車)

行程

平石~鉾立石~久米の石橋~石橋山~久米の石橋~胎内くぐり岩~ツルベ谷林道~平石⇒(タクシー)富田林駅

参加者

安本昭久、川崎喜美子、神阪洋子、山下登志子、青木義雄、馬場美穂子、大森朋江、西村晶、杉本康夫、笠松マサヱ、小杉美代子 ・・・ 計13名

9:15 平石バス停、リーダーの挨拶

府道704号線を登山口に向かって歩き始める

府道から東側の谷筋に入りすぐに取り付きが有るはずだが

引き返し農道から登山口を探す

谷に沿って歩くと大きな砂防ダムに突き当たる 巻道があるはずだが

何かの結界らしき場所に引き返す。実は電気が流れていると言うしるし

10:09 実は結界らしき場所から登山道は始まる

登山道は整備されていて快適だ

しばらく歩き沢の分岐より急な尾根道に入る

11:15 しばらく登り脇道に入ると牛の背の巨石が現われる

鍋石 釜石 言われてみれば?

鉄塔に着き休憩をする 遠くは明石海峡まで望むことができた

11:55 しばらく登ると岩橋が現われる大峰までの橋の残骸だとか

意外と小さい久米の岩橋

ひっそりと佇む石仏

11:50 岩橋山山頂

名石コース最後の巨石、胎内くぐりへ急な尾根を下降する

12:50 胎内くぐり到着

余裕でくぐることができました

尾根道を下降し林道出合へ

13:45 バス停着、バスの時刻まではかなり時間が有るのでタクシーを呼ぶ

 うすら寒い中、バスで平石集落へ。出かける前から気になっていた事がある。村なかは小道がいろいろあってコースがややこしい事。地図通りに行くが予定している道が見つからない。どうも廃道になっているようだ。最初の目安としていた堰堤まで農道をたどるが、堰堤の前で道が消失。100mほど戻り結界のような所から入っていく。コンクリート道から、笹が刈り取られた山道に入り堰堤上部を巻いて行く。これで予定のコースに入ったようだ。1時間ほど右往左往した事になる。地元の人に聞くと、以前この辺りは大洪水に見舞われ畑や田んぼが流され、その時堰堤直下の巻道もなくなったとの事であった。

 二つの堰堤を過ぎた所からの尾根の取付きが分かりづらい。きつい登りが始まる。鍋石、釜石と書かれた小さな案内板に従い横道に入る。大きな石が点在している中に、鍋石・釜石と書かれた大石が現れた。鍋・釜とは連想しがたい石である。ここは行場らしく修行をしたあかしとして、木札が置かれていた。この木札のことを碑伝(ひで)と云うらしい。ここより左側を巻きながら登った為、鉾立岩をパスしてしまった。いよいよ本日のメイン・イベント「久米の岩橋」に着いた。幅は1m位、長さは1.5から2m程。長手方向の片側は割れて脱落している。自然石ではなく、あきらかに人の手によるものである。

 「役の行者が葛城と吉野の間に、石の橋を架けるように神々に命令し工事を始めた。しかし一言主神がサボタージュした為、怒った役の行者が一言主神を罰した。そのことを快く思わない一言主神が役の行者の悪い噂を流し、朝廷に役の行者を捕まえさせるように仕向けた。捕まった役の行者は伊豆の大島に島流しにされ、工事が中断してしまった」その名残りが、この石であると伝承されている。しかし役の行者が活躍していた1300年前から、ここに放置されているようであれば、岩角が丸くなっているように思うのだが、そうはなっていない。どこにでもある昔話のように、伝承と現実は違うようだ。理屈をいろいろ並べるより、伝承のほうがロマンがあって楽しい。しかし、誰がいつ、何の為に作ったのか?

 岩橋山頂上での昼食後、胎内くぐりの大岩へ急降下。ここも行場らしく碑伝(ひで)が置かれている。大岩が積み重なって出来た岩と岩の隙間が、胎内くぐりと云われているもの。私はお腹がつかえてヒャッとしたがなんとかすり抜けた。ワァー・ワァー、ガャ・ガャ言いながら、みんなでチャレンジしてみた。無事通過できホットしている人もいたようだ。尾根を西に下りモミジ谷林道から出発地に戻った。 今日は歩き始めから道が無くなっていて右往左往したが、岩橋のロマンと胎内くぐりと楽しい1日を過ごした。

記:翁長 写真:小椋(勝)