一般例会No.540

比良・権現山~蓬莱山(1,174m)例会記録

概要

『比良の雪を楽しみ、併せて雪山における読図とビバーク講習を行います。』

日時

2018年1月28日(日)

天候

曇り

担当

野原勇、小椋勝久

集合

7:30 JR大阪駅中央改札口前(7:45発 新快速・敦賀行き乗車、8:35堅田駅下車、江若バス8:50発 細川行き乗車、平バス停下車)

行程

平~アラキ峠~権現山~ホッケ山~権現山~アラキ峠~平

参加者

村木とも子、村木正人、前田守、安岡和子、保木道代、小椋美佐、板谷佳史、有永寛、安本嘉代、黒澤百合子、小川眞裕美

・・・ 計13名

9:37 平バス停で下車し今日の行程を話す。

途中から登山道を外してラッセル訓練を行うとのこと

しばらく車道を歩き林道出合へと向かう。

しばらく林道を歩き権現山の登山口で休憩。

権現山への登りは倒木などもある。昨年の台風が原因か

11:05 アラキ峠に到着

ここからは本来の登山道を外れ直下をトラバースしながらの登攀になる為、トレースがなく、ワカンを装着する

権現山への登りは腰まである雪を全員で交代しながらのラッセルになった

12:03 先頭を次々と交代して、急登のラッセルが続く

権現山直下、ここまでくれば皆さんラッセルにも慣れ快適な登攀になる

13:28 アラキ峠から2時間半近くラッセルして、ようやく山頂が見える

山頂(996m)に立つ

13:30 権現山山頂に全員集合

権現山から先へ向かう。ホッケ山直下のラッセルかなりの雪だ

主稜線の尾根に出ると風も強く気温も一気に下がり雪が叩きつけられる

14:58 ホッケ山到着 先へ進もうとするが、時間もなくここから少し先で引き返すことに

視界が悪くなり登ってきたトレースも埋まってしまったので慎重に帰る方向を確認する

樹林帯に入ると風も少なくトレースも残っているので一安心

15:35 再び権現山

16:10 アラキ峠に帰り着く

16:50 国道出合に降り立つ、バスはもう無いのでここでタクシーを呼ぶ

堅田の駅で解散する

GPS記録(権現山へはラッセル訓練のため登山道を東に外れた尾根を登る、帰りは登山道を使った)

 26日夜からの降雪で27日(土)朝は大津市内一面銀世界となり、JR湖西線も一時遅延が生じていました。その降雪も午後には止み、明日例会の実施の目途が立ち一安心。

 堅田駅前バス停には登山者の長蛇の行列ができており、平までノンストップの臨時バスに乗り込む。平から車道を少し戻りドン谷登山口へ。アラキ峠までツボ足で進み、アラキ峠でワカン装着。今回の例会に備えワカンを購入したメンバーもいました。私自身もここ10数年雪山ではスキーを使っており、ワカンは20年以上使っていない状態。やや不安でしたが身体が覚えており「習うより慣れよ」を実感。アラキ峠から権現山までは一般ルートを外れ、トレースのまったくないルートに突入。やや激しいかとも考えましたが、本当のラッセルを体験してもらうためトップはすべてメンバーに任せました。初めてのラッセルで膝から深い所で腰を超えるラッセルでしたが、今日は風もほとんどなく気象的には恵まれていました。吹雪の中でのラッセルではなかったが、厳しい冬山の一端が分かったと思います。

 権現山到着は私が見込んだ時間より1時間半近い遅れ。初めてのラッセル体験では仕方がなかったが、今日のような多人数なら疲れる前に次々とトップを交代してスピードアップを図ることを覚えてください。今回私の一番の見込み違いは権現山から先はラッセルは不要だと考えていたこと。他人のトレースを当てにするなど甘い考えでした。一般ルートで先行パーティは全員スノーシューを使っており、我々に比べたら比較にならないほど楽なはずだが遅々として進まない。途中で我々が追い抜くがその前はトレースされておらず、ラッセルがまた必要でした。ホッケ山を少し進んだ辺りで、進行を打切り引き返す。時間もないことから予定したビバーク講習は残念ながら出来ませんでした。5日前に新潟県妙高のスキー場で親子2人の遭難事故が発生しました。連絡を受けた救助隊が雪洞を掘ってビバークするよう伝えたとのことですが凍死したようです。この遭難はビバークの方法を知っていれば助かっていたと思われる残念な遭難です。次回講習の課題とします。

 下山後、タクシーを呼びJR堅田駅で解散。寒い中での7時間の行動、お疲れ様でした。

記:野原 写真:小椋(勝)、板谷