一般例会No.557

(ベーシック登山No.46)読図&緊急時対策講習会 例会記録

概要

『読図と緊急時対策について実践的な講習を行います。』

日時

2018年6月2日(土)

天候

晴れ

担当

野原勇、翁長和幸

集合

8:00 阪急梅田駅3F改札口前(8:10発 新開地行き特急に乗車、西宮北口乗換、8:40王子公園駅下車)

行程

講習会場:神戸登山研修所 開始:午前9時 終了予定:午後4時

参加者

村木とも子、馬場美穂子、前田守、櫻井宏子、大森朋江、安岡和子、板谷佳史、西村美幸、保木道代、小川眞裕美

 ・・・ 計12名

座学の開始です。第一テーマは「地形図とコンパス」、GPSなどが発達したとはいえ登山を志す限り、初級者から上級者まで永遠の課題でしょう。

屋上に上がって、地図の整置や山座同定を実践

第二テーマ「緊急時対策」に移る。ツエルトを持っていても使ったことが無いのでは困りものです

最近、相撲の土俵上での出来事でも話題になりました、「心肺蘇生」です。山でのことに限らず、緊急時に救命措置に対処できるようになりたいものです

簡易ハーネスの着け方、固定ロープや鎖場の通過の仕方を学ぶ

座学終了後、持ち寄った飲み物と食材で懇親会を開いて1時間ほど過ごしました

 一昨年に読図講習会、昨年には緊急時対策講習会、そして今回はそれらを統合した講習会を実施しました。今回の講習会をもって、このようなスタイルの座学講習はひとまず終了とします。このような座学をメインとした講習会を計画したきっかけは、私の担当する例会時等の休憩時間を利用してのワンポイント講座にあります。ワンポイント講座を何度か行ってきましたが、短時間の説明では消化不良状態が続いていました。その状態を解消するために過去2回実施してきました。その結果、読図に対しては例会の際に地図とコンパスを持ってくる方が増えたように感じています。今回は前2回の講習会の反省を踏まえて資料も大幅に修正を加え、また一方的な講義にならないように実践を重視しました。読図については国土地理院ウェブサイトからダウンロードした「電子地形図25000」を使用してのコンパス操作などを研修所屋上に登って1時間程度実地にやってもらいました。交付資料には利便性向上が著しいスマホ登山用GPSアプリや電子地形図の購入手続き等新たに説明を加えました。

 緊急時対策についても講義だけでなく、ツェルトの使用方法、三角巾やレジ袋を使った腕の固定、テーピングによる足首固定、負傷者のザック搬送、心肺蘇生、低体温症対策、シュリンゲを使った簡易ハーネス、危険地帯の通過方法等出来る限り具体的に体験する実践的な講習を実施。また、メンバーが持ってきたツェルトを実際に使えるようアドバイスしました。今後も持っているだけの装備があれば持参し、リーダーに使い方を聞いてください。持っているだけでは何の役にも立ちません。何事もそうですが、自ら積極的に求めない限り得る物はありません。

 今回交付した資料は100ページを超えるものとなりました。記述には大変厳しい言葉もあります。また内容も多岐にわたっていますが、安全登山するうえで必要な知識です。まだ十分とは言えませんが、実際に事故に遭遇した際には自分のできる範囲で結構ですので行動に移していただきたいと願うばかりです。危機に際して傍観者にだけはならないでください。

記:野原 写真:板谷