一般例会No.632

鶏冠山(とさかやま490.9m)~竜王山(604.7m)例会記録

概要

『山岳宗教が栄えた山域。磨崖仏や巨岩・奇岩の間をぬって登ります』

日時

2020年3月15日(日)

天候

晴れ

担当

翁長和幸、前田守

集合

7:25 JR大阪駅中央改札口前(7:39発 快速・野洲行に乗車 8:45草津駅着、9:00発帝産湖南バス・上桐生行に乗車(草津駅東口) 9:30上桐生バス停下車・終点)

行程

上桐生~鶏冠山~天狗岩~白石峰~竜王山~白石峰~狛坂磨崖仏~上桐生

参加者

安本昭久、安本嘉代、寺島直子、笠松マサヱ、保木道代、安岡和子、飯尾廣子、脇本勇二、村木正人、村木とも子、大森朋江、佐野雅美 ・・・ 計14名

9時45分登山口でリーダーからのコースの説明

沢沿い道を登って行く。

鶏冠山から三角錐の三上山(近江富士)がよく見えた。

11時25分鶏冠山(491m)山頂周りが開けていて展望がよいが風が吹いていて寒い

11時45分落ヶ滝からの道と合流した

巨岩、奇岩が次々と現れる。ここは人気のコースなのか、行き交う人が多い

巨岩を積み上げたような天狗岩が見えてきた

12時05分裏から回り込むようにして天狗岩の上に立つ、360度の大パノラマを満喫する

天狗岩は見る角度によって見え方が違う、ここからは桃のように見えた。天狗岩の下で、昼食を食べた。風が吹いて寒く、ガタガタ震えながら食べた。

遠く霞んで琵琶湖や比叡山、比良山が見えた

竜王山手前には小さな社が祀ってあった

13時50分竜王山山頂。天狗岩、耳岩等の金勝アルプスがよく見える

14時15分うっそうとした林の中に自然石を掘った、狛坂磨崖仏が現れる

15時55分さかさ観音三尊石仏。石を採掘したときに倒れてさかさになったらしい。

 今日の見どころは2つありました。

 1つは個性豊かな巨岩、奇岩にあります。中でも大岩が積み重なった天狗岩は圧巻である。そのトップからの眺めは中々のものがあります。琵琶湖やその向こうにある比叡山、比良山が見渡せるのです。また、岩の端に立つとクライミングの終了点にいるような高度感も味わえるのです。リングボルトが1本打込まれていました。竜王山の人気は、ここ天狗岩にあるのかもと思った。

 もう1つの興味は磨崖仏にあります。ここ竜王山では、奈良時代から鎌倉時代の渡来人が、作ったという狛坂磨崖仏が有名ですが、興味をひいたのは鎌倉初期の作と言われている、さかさ観音。磨崖仏の観音様が逆さまになっているのである。説明板には明治の中ごろ、磨崖仏の下流に堰堤工事があった。そこでの石材が不足し、この大岩の一部を利用した。その時、転倒し逆さまになったと書かれている。磨崖仏を信仰していた当時の人々にとっては怒髪天を衝くような出来事だったに違いない。興味深いのはなぜ元の姿に戻さず、逆さまにしておいたのかという事である。不思議な思いが残った。

記:翁長 写真:前田