一般例会No.834

(ベーシックNo78)  六甲・摩耶山(読図講習) 例会記録

概要

『登山の基本、地形図を使った読図の実践講習を行います。』

日時

2024年10月13日(日)

天候

担当

野原、前田

集合

8:00阪急・梅田駅3F改札口前(8:10発 特急・新開地行き乗車、西宮北口駅乗換、8:25発 神戸三宮行き乗車、8:38六甲駅下車)

行程

六甲駅~長峰山~摩耶山➡(ロープウェイ、ケーブル)摩耶ケーブル駅~王子公園駅

参加者

佐野、池田、島野、山田、山崎、大森、祓川、西村(晶)、花田(体験参加)・・・計11名

9:10 阪急六甲駅前にて、早速地図と磁石で進行方向を確認する

駅前から住宅街の急斜面を登って行った。10月半ばなのに今日も暑い。

10:00 住宅内の公園で、これから行く長峰山までの隠れたピークとコルは何箇所あるか?の練習問題で、各自地図を見て探す

11:30 休憩時間も地図読み。最近はスマホ地図ばかり見て、読図能力が落ちていると思う。

鉄塔の下からの見上げた。幾何学模様の先に青空が広がっていた。

長峰山までの小さなピークとコルを数えながら、地図を見て歩いた。

12:20 長峰山山頂で展望を楽しんだ後、山座同定のやり方を学ぶ

14:00 杣谷峠で休憩。ここからは全山縦走コースを歩いた。

14:40 摩耶山に到着。神戸の街をバックに集合写真。

15:30 全員無事に下山。摩耶ケーブル下駅で解散をした。

 今回の読図講習においては地形図に引かれた等高線の精緻さを実感してもらうことに最大のポイントを置きました。

 六甲駅に向かう電車の中で、電子地形図25000(A3サイズ)と1/12500図(A4サイズ)の拡大図を配布して今日歩くコースを認識してもらいました。

 六甲駅から少し歩くと、大きく二股に分かれた交差点に出ます。この交差点では地形図を見ただけで進行方向は判断できますが、あえてコンパスを使って進行方向を確認してもらいました。道路に沿って道なりに北上、2つ目の橋を渡り登山口に向かいます。登山口までの途中に三叉路がありますが、地形図をよく見ていないと坂道の下からは道路が一つ消えT字路と勘違いしてしまいます。坂の多い六甲山では注意すべき点です。

 途中にあった公園で新たに1/5000の拡大図を渡し、30分以上費やして読図の練習問題をやってもらいました。課題は隠れた小ピークとコル探し。読図が出来ないと数個のピークやコルの認識に留まります。でも地形図を詳しく読むと20カ所を超えるピーク、コルが予測できます。地形図の想像を超える精緻さを実感すると同時に感動も覚えてしまいます。

 何らの表示もない木の階段が続く登山口から登山スタート。尾根に出てから本日の最大の目的、隠れた小ピークとコルを歩きながら一つひとつを確認。長峰山のピーク(天狗塚)で昼食、大休止。天狗塚は巨大な岩が積み重なったピークで展望抜群。30分の休憩の予定だったが、山座同定に手間取ったため45分余りの長い休憩になりました。

 その後は杣谷峠まで一気に進み、一部車道を経て掬星台まで歩き、展望台で眼下に広がる神戸の街並みを楽しみました。そして摩耶山三角点(698.6m)と標高点(702m)探し。三角点は直ぐに分かりますが標高点が発見できません。それもそのはず、三角点は現地測量で測られて石柱が設置、それに対して標高点は現地調査なしで航空写真を基にしているので石柱等は存在せず「・702」と数字が記されているだけです。人間は忘れる生き物です。体で実体験しないと右の耳から入って直ぐ左の耳から抜けていく。記憶に留めてもらうため、あえて無い物を探すという無駄足をやってもらいました。

 摩耶山からは予定を変更、ロープウェイとケーブルで一気に摩耶ケーブル駅まで降りて解散しました。来週からは秋らしい天候になり長い酷暑からやっと解放されそうです。

               記録: 野原   写真:前田