一般例会No.848

金剛山(1,125m) カトラ谷 例会記録

概要

『凛として凍った滝と樹氷の金剛山に登りましょう。』

日時

2025年1月19日(日)

天候

晴れ、快晴無風(頂上温度5℃)

担当

森本(善)、 飛田

集合

9:00金剛登山口

行程

金剛登山口バス停前~カトラ谷~頂上広場~久留野峠~ロープウエイ前バス停

参加者

中村、谷、村木(正)、村木(と)、山倉(康)、山倉(知)、中山、西村、上野、佐野、大森、有永、杉本、駒井、中原(正)、中原(俊)、實操、祓川、前田、橋本、秦・・・計23名

金剛山登山口バス停

初参加者紹介

カトラ谷

カトラ谷第三ノ滝

カトラ谷

カトラ谷

カトラ谷

カトラ谷

カトラ谷

金剛山山頂広場

転法輪寺修験者

葛城神社

ちはや園地

ミニ雪だるま

久留野峠

アイゼンとお別れ

駐車場下四阿

   

 昨日から続く晴天が、今日も一日持ちますようにと念じつつ例会を実施。朝、金剛山方面は青空でした。

9:00金剛登山口バス停前集合。

 想定以上の参加者が南海バスや自家用車から降りてきました。先週のEPE新年登山と新年の宴に参加した方々も多いのですが、張り詰めた冷ややかな空気のためか何故か久しぶりのような新鮮な気持ちになっていました。

 会員、初参加の方、体験参加の方、そしてSL、L、併せて23人がカトラ谷に向かいました。千早本道ルートとの分岐を左に折れ、林道のゲートで挨拶とルート概要を説明し、初参加の方々の自己紹介後9:47出発。

所々凍っているうす暗い林道を30分歩き、セトとの分岐を右に折れ、しばらく行くとカトラ谷に合流。

谷の中は岩々の間に雪が積もり冷ややかな沢水の流れる音が聴こえる静かな遡行です。岩肌に凍り付いている氷柱を観ながら白い息を吐き登る。時おり「沢水凍っている、ツララがある」と楽しそうに独り言をつぶやいている方。

ふっと上を向くと樹間と木々の梢の先に真っ青な空がくっきりと眺められた。

ここまで誰とも出会うこともなく、5m~7mの傾斜の緩い滝(?)をメイン会員によるステップ位置等の助言で越し、少しずつ雪が多くなった谷を23人が長蛇の如く登る。カトラ谷合流点から約40分位の所で、左岸にフイックスロープが設置され雪の付いた狭いトラバースルートを登る。ここでもメイン会員によるルート工作とザイル設置を行い、アイゼンを装着し通過する。参加者にとってはスリルあるルートです。

その後、梯子を上り、過去に台風等で崩壊した大きな堰堤を超え谷の最後の詰めに入る。樹木に覆われたうす暗い谷筋を登りきると、5月には一面真っ白なニリンソウが咲き乱れる台地着。今は一面雪野原です。

台地を通過中、会員から「宿り木が、あの木の梢近くの枝にある」と教えてもらう。23人全員が足を止め、青空と宿り木のある木の梢に向けて顔を上げる。「どれが宿り木ですか、ヘー、あれが宿り木ですか・・・」と口々に伝えあいながら白い平らな台地をほっと呼吸を整えながら通過し、最後の急登を10分ほど登り11:45頂上広場に着く。

頂上は登山者も多く、ここまで誰一人として出会わなかったのが不思議なくらいです。樹氷は観られませんでしたが快晴無風5℃の中、30分ほどのんびりと昼食休憩を摂り雑踏の頂上売店、白い修験道が法螺貝を吹いている転法輪寺そして葛城神社前をとおり左手に奈良盆地を眺めながら、久留野峠に向かいました。伏見峠から久留野峠までも我々EPEのパーテイのみでした。雪に覆われた尾根と静寂で凛とした樹間の道、とっても清々しい気持ちでです。

 久留野峠から下りきった林道でお世話になったアイゼンを外す。

その後、ロープウエイ前バス停まで下り13:15の南海バスに乗車。

谷あり、氷あり、ザイル有、雪の樹間、尾根歩き、そして人と出会う事のない静かな金剛山でした。

(4月下旬~5月上旬に再度ニリンソウのお花畑を訪れてください。真っ白で可憐な花が一面に咲き乱れています。

私も数年前に天気のよいカトラ谷を一人で訪れ、薄暗い谷を抜けた瞬間台地一面に咲いている満開のニリンソウを観た時の驚きは今でも心に残っています。金剛山の頂上直下にこんな場所があったのかと心が癒されます。)

               記録: 森本(善)   写真:飛田