オプション例会No.129 白山山系・三方崩山(2059m)例会記録
概要 『白山山系でもアルペン的山容を誇る山、クラブ初の2000m級雪山です。心して取り組みます。』
 
日時 2010年3月20日(土)〜21日(日)
天候 3/20:晴れ後曇り夜半雷と強風雨
 /21:吹雪
担当 板谷佳史、安部泰子
集合 3/20 JR大阪駅西口ガード下 7:00集合(車に分乗)
行程 3/20 阪神高速・名神・東海北陸道⇒荘川IC⇒平瀬・三方崩山登山口〜1200m付近(泊)
 /21 泊地〜三方崩山往復〜登山口⇒帰阪
参加者 本郷善之助、川守田康行、保木道代、宮平良雄、西村晶、有永寛 ・・・ 計8名
OP129-01.jpg
3/20 12:56 道の駅・飛騨白山に
到着駐車し、出発準備中。午前中は非常な好天
だったが気象情報どおり午後から下り坂の兆候。
OP129-02.jpg
13:09 国道156号を挟んで向かい側が
三方崩山への登山口。国道わきから積雪あり。
OP129-03.jpg
13:15 無雪期なら車で入れる林道を行く。
今はどこが林道か定かでなく、自由に歩ける。
OP129-04.jpg
14:10 林道終点に到着、無雪期
ならここから山道が始まる。
OP129-05.jpg
14:13 無雪期なら背丈を没する樹林
の中の道を登り始めるのだが、今は雪崩の
デブリに埋まって面影も無い。
OP129-06.jpg
14:43 デブリの埋まった谷を
さっさと離れて枝尾根上に出る。
OP129-07.jpg
14:54 1244m地点まで枝尾根を辿る、
夏道はジグザグについているが、今はひたすら直登。
OP129-08.jpg
16:27 1244m附近で両方向の風を避け
られる絶好の窪地状を見つけテントを張る。
OP129-09.jpg
夜は悪天となりそうなので、テントは念入りに設営。
ここから支稜ごしに三方崩山の頂上付近が覗いている。
OP129-10.jpg
3/21 5:26 出発準備完了。日本海を通過中
の低気圧からの前線により一晩中雷を伴う強風雨が続
き、どうするべきかと思ったが先ほどようやく雨も上
がったので、予定通り山頂へアタックすることに・・
OP129-11.jpg
5:55 1373mの四等三角点附近を通過。
この後、荒天に変わるとは思えない静かな朝。
OP129-12.jpg
6:16 無雪期ならロープが固定された標高差
200mの急登があるのだが、今は雪に埋まって
ただの斜面になっている。今は青空さえ見られるが。
OP129-13.jpg
7:08 痩せ尾根が始まるころには、束の間
の擬似好天も終わり、ホワイトアウトに。
更に雪混じりの強風となってきた。
OP129-14.jpg
7:37 雪稜の通過は緊張するが、
広い雪面では緊張が解ける。
OP129-14a.jpg
7:40 吹きさらしの尾根上に出ると、耐風姿勢が
必要なほどの突風がたたきつけることも・・
OP129-15.jpg
8:17 本格的な冬型気圧配置になってきた。
視界もゼロとなり、カメラを出す気が失せる。
OP129-16.jpg
9:13 頂上を示す標識類も全て積雪に埋まっているが、
最高地点に到着する、GPSで頂上を確認。
OP129-17.jpg
9:17 5分ほど頂上の雰囲気を味わって、すぐ下降に移る。
OP129-18.jpg
9:39 締まった積雪の上に新雪が積もり
アイゼン技術が問われる斜面の下降が続く。
OP129-19.jpg
9:55 登りのトレースはすでに埋まってしまった
箇所が多く、下降の方向を見失うことも・・
西村さんのGPSで方向修正する。
OP129-20.jpg
11:22 テント場に帰る、積雪で見失いかねないほど。
このあと、テントを撤収して、13:30頃道の駅に下山した。

 もったいないような小春日和の朝、気象情報によると午後から悪天覚悟での大阪出発となる。いつも心配な高速道路の
渋滞もたいしたことはなく、予定通りの時刻に平瀬から歩き始める。天候悪化はまだ先のようで青空だ。国道わきからす
ぐ雪道ですっかり埋まって区別のつきにくい林道を1時間ほどで、見覚えのある林道終点の登山道が始まる地点に着く。
さすが泉州山岳会の現役で活躍中の西村、有永さんだ、トップを任せると、力強いピッチで一直線にルートである枝尾根
上に向って行く。そこから先、夏道はジグザグを繰り返して高度を上げるが、両人はお構いなしにひたすら尾根をダイレ
クトに辿る。パワーとルートの読みが無いと出来ないことだ、後ろから見ていて感心する人、多数。予定の1240m附
近で格好の場所にテントを設営できた。夜中何時頃か目を覚ますと雷混じりの強風雨となっていた、前線通過中で気象情
報どおり当たり前と思いつつ4時までまた寝る。この天候では上には行けない、朝も同じ状況ならここから下山するしか
ない。しかし起床する頃には小止みになってきたので、希望を感じつつ予定通り5:30出発に向け朝食。嬉しいことに
出発時には完全に止む、これではアタックしない訳にはいかない。擬似好天はわずかの間で案の定、冬型の天候になって
荒れてきたが、雨ではなく雪なので続行することにする。総勢8名と当初より参加者が減ったことも有利にはたらいてス
ピーディに頂上を往復できた。ホワイトアウトで視界数メートルの頂上だったが、EPEの雪山として、荒島岳、経ガ岳
と段階を踏んでの今回の山行だったこともあり久しぶりに達成感、満足感に浸りました。
(昨年秋の記録はこちら)                                   記、写真:板谷

山域別例会記録一覧へ 年度別例会記録一覧へ TOPページへ