オプション例会No.164 奥越・平家岳(1442m)例会記録
概要 『平家岳は福井県内で最も奥深く厳しいとされています。
昨年はその謳い文句どおりで失敗しました。再度の挑戦です。』

平家岳登頂ルートのGPS記録
(クラブ備品のハンディGPS及びカシミール3Dにて作成) 
日時 2012年3月18日(日)〜20日(火・祝日)
天候 3/18:雨
3/19:夜半強風雨〜小雪後快晴
3/20:快晴
担当 板谷佳史、長瀬茂正
集合 3/18 13:00 北陸道・神田PA
行程 3/18 北陸道・神田PA⇒福井IC⇒R158箱ヶ瀬橋付近(駐車・テント泊)
3/19 泊地〜面谷橋〜面谷登山口〜巡視路分岐〜P1420小平家付近(泊)
3/20 泊地〜平家岳往復〜登山口〜駐車場所⇒帰阪
参加者 柴田弘子、保木道代、笠松マサヱ、黒澤百合子、村浪義光、川守田康行、宮平良雄
・・・ 計9名

3/18は午後からすっかり雨模様となってしまった福井を走り、途中で敦賀
から参加の村浪君と合流し14:40頃、国道158号の箱ヶ瀬橋に到着。運
よく今年は対岸までは除雪されていたので、うまく道路上にテントを張ること
が出来た。しかもサブリーダー持参のりっぱなキャンプ装備のおかげで快適な
雨中キャンプと宴会が出来た。夜半から早朝にかけては強風雨となった。

明けて、3/19強風雨は止んで小雪がちらつく中、
5:20頃キャンプを撤収して出発の準備。

5:33 箱ヶ瀬橋を後にする。雪も止み天候回復の兆し。

6:28 湖岸道路を歩き、面谷橋に到着する、ここから
更に面谷林道を鉱山跡まで約一時間歩かねばならない。
雨と気温高で雪はすっかり腐っており歩きにくく疲れる。

9:05 面谷鉱山跡を経て平家岳登山口に到着、無雪期
ならここまで車が入る。聞くところによると今や面谷は秋
ともなると紅葉と廃村巡りのツアーバスが押し寄せるらしい。

登山口の先での渡渉が最初の課題となるが、うまく
渡ることが出来た。尾根に取付くとラッセルが始
まる。未だ高度は低く雪質は腐っている上に時々
股下まで潜るような状態で苦しいラッセルが続く。

10:45 伊勢橋からの送電鉄塔巡視路と合流して主尾根に乗るまでが
コースの一区切り。相変わらず腐った雪のラッセルが続く。しかし天候
は完全に回復して晴れ上がり、左手に御嶽が見え出すと気分は高まる。

12:20 昨年もそうだったが、一カ所
どうしても雪庇の下を巻かねばならない箇所
があり、雪庇を乗り越えるまで少し緊張する。

13:03 平家岳への主尾根上部を登るようになると吹き曝しの
斜面は固くクラストし、アイゼンが小気味よく効き、ラッセルから
解放される。展望も俄然開け、晴れ晴れとした気分に浸る。

13:33 昨年時間切れで退却した地点の鉄塔が見えてくる。

昨年の退却地点を過ぎ、小平家(P1420)のピークを目指す。

14:34 小平家(P1420)付近の斜面を整地して今夜のテント場とする。
夜からは全くの快晴となり、福井、岐阜側の街灯りが美しく満天の星空。

 3/18〜19 昨年の甘い計画を反省して、今年は前夜に箱ヶ瀬橋で泊まっておくことにした。またまた
雨の入山となり、天気については昨年の二の舞か?と心配したが翌朝明けてみると、予報とは裏腹に早く回復
しそうな雲行きに内心小躍りしながら出発する。登山口までの雪の林道歩き、更にルート下部の腐った雪のラ
ッセルと重荷に体力消耗しながらも順調に高度を上げて、予定通り小平家付近の絶好地にテントを張ることが
できた。夕方になると天候は更に雲一つ無い快晴となり、明日は会心の頂上アタックが期待できそうだ。


3/19 5:34 井岸山と平家岳山頂を背に出発の準備中。

5:48 小平家から井岸山への稜線を辿ると、
東方の御嶽や中央アルプス方向から朝日が昇る。

6:02 井岸山付近から平家岳山頂を望む。

平家岳山頂への最後の登り。

6:27 平家岳山頂に立つ。バックは白山方面。

唯一雪面から出ていた山名板で山頂を確認できるのみ。

左:荒島岳 と 右:経ガ岳

左のひときわ白い白山以外は見分けがたいその周辺の無数の山々

しばし、感激のひと時を過ごす。

山頂を後にする、この後テントを撤収して同
ルートを下山、12:40頃箱ヶ瀬橋に戻った。

 3/20 重荷に喘いだ昨日とは違い、軽装で頂上アタックに出る。冷え込みで雪質は締まってアイゼンでの快適な登行ができる。
無雪期の登山道は稜線を忠実に辿って、井岸山を経由して山頂に至るが、雪で埋まった今は山頂直下のコルめがけて直接トラバースし
ていくことが出来た。テント場から山頂まで50分ほどであった。福井の山々を始めとして、白山を巡る山々、御嶽と更に遠く北アル
プス、南方に目を転じると奥美濃の山々、その先には遠く伊吹山までと360度の大展望だ。昨年の失敗を挽回できた嬉しさもあるが、
何より他に登山者が皆無なことに今回の山行の価値を感じて感激もひとしおだ。 昨年も同様だったが箱ヶ瀬橋を渡った地点から先は、
全く登山者が入った形跡は無く、おそらく一冬を通じて入山者は稀なようだ。
                                               記:板谷 写真:板谷、長瀬
(昨年の記録はこちら

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