オプション例会No.210 |
伯耆・大山(1,709m)例会記録 |
概要 |
『積雪期登山として例年この時期白山周辺を巡ってきましたが、目を転じてEPEでも手ごろな山域として取り上げます。』 |
日時 |
2015年3月21日(土・祝)~22日(日) |
天候 |
両日:晴れ |
担当 |
板谷佳史、村浪義光 |
集合 |
3/21 7:00 なんばOCAT(7:20発 米子行き高速バス乗車、10:41 米子道・大山PA着) |
行程 |
3/21 大山PA⇒(タクシー)大山寺~夏道コース~六合目付近(テント泊) |
参加者 |
安部泰子(泉州山岳会)、寺島直子、小川眞裕美、安岡和子、小椋美佐、神阪洋子、黒澤百合子、保木道代 ・・・ 計10名 |
3/21 12:00 敦賀から車で来て待っていてくれた村浪さんと合流し、高速バスの遅れ(50分ほど)をかかえたまま登山口を出発する。今日は六合目までの予定だからまだまだ余裕を持って登っていける |
大勢の登山者によってすっかりトレースができている。下部は気分の良いブナ林が続く |
13:40 合目表示が埋まっていてわからないが、そろそろ五合目か。 |
14:04 五合目を通過する、元谷を挟んだ向こう側には黒々とした三鈷峰の岩峰が終始見えている |
14:17 五合目を過ぎると樹林は低くなり明るい尾根に飛び出す |
14:38 泊地予定地の目標にしていた六合目・避難小屋は完全に埋まっており、通り過ぎてしまったらしい。同じような斜面が続くばかりなのでこの先で斜面を削って整地するしかないと決める |
テント地を決め、ただちに整地作業中。これがしんどい作業 |
16:13 六合目上部付近の斜面を整地してテントの設営を完了した |
テント地の尾根を少し回り込めば大山北壁が手に取るように眺められる |
少し狭いが6人用のテントに10名全員入って、にぎやかに早い目の宴会と夕食を済ませた。18:40 雲海の出た下界に夕闇が迫る頃、明日に備えて就寝する |
3月21日 高速バスは走り出してすぐ阪神高速が事故渋滞のため50分程の遅れ、そのままの遅れで登山口へ。気にするほどのロスでなかったのが幸い。車で先に来て待っていてくれた村浪さんと登山口で合流し、後は順調に高度を上げる。しんどい登りの後でもあり少々つらい雪面整地という土方仕事をこなして、予定どおり六合目上部付近にテント設営する。なんと1ダースの缶ビールを担ぎ上げてくれた村浪さんに感謝しつつ賑やかに過ごす。 |
3/22 6:23 テント地からの出発風景 |
ユートピア避難小屋の上部象ヶ鼻ピーク付近から朝日が昇る、左端のピークは三鈷峰 |
6:33 七合目を過ぎ、テント地を見下ろす |
6:53 八合目付近を登る |
左側は終始北壁の眺め、すでに別山の岩峰の高さを超えた |
九合目付近の緩傾斜地に出る、無雪期なら木道が続く所 |
九合目を超えると山頂の避難小屋が現れ、三鈷峰の向こうに船上山から続く山々も見えるようになる |
7:35 無雪期の山頂を経て弥山山頂(1709.4m三角点)に立つ、無雪期は侵入禁止のロープが張られてここまで来れない |
弥山山頂から大山頂上稜線の眺め、大山の最高点である剣ヶ峰(1729m)がひときわ美しい |
初めて南面の展望が開ける。ねぼけたような春がすみの天気、烏ヶ山(1448m)の異容なピークが望まれる |
7:44 弥山から先の頂上稜線の雪稜を行く |
左:北壁、右:南壁に落ち込む細い稜線上から南壁を覗く |
黒々とした「らくだの背」に行く手を阻まれ、剣ヶ峰を断念して振り返る |
8:15 再び山頂の避難小屋に戻る。ここで休憩の後、テント地へ下山する |
途中、テントを撤収して下降を続け、11:03 阿弥陀堂まで下山。ここで冬装備を外して登山口へ向かう |
11:30 登山口に戻った。この後帰りのバスまで時間があるので食事や大山寺見学などをしてからバス停に向かう。帰りも渋滞で1時間近くの遅れでナンバへ帰った |
GPS記録 |
3月22日 テント地より約1時間のアルバイトで弥山山頂に立った。無雪期に大山山頂とされている場所は仮に作られたものであり、三角点でもなんでもない。地形図上で弥山(1709.4m三角点)とされた場所へは侵入禁止のロープが張られておおっぴらには行けない。積雪期の今ならロープは完全に埋まっており境界は不明ゆえ弥山三角点にも自由に立つことができる。稜線の崩壊が激しいという理由で頂上稜線の縦走はこれも無雪期はおおっぴらには禁止されている。積雪の有る今は魅惑的な雪稜が続いているように見える。少し足を延ばしてみることにしたが途中「らくだの背」と呼ばれるナイフリッジは雪が溶けて完全にグズグズの地肌が現れており、そこで断念、引き返した。 今回は二日間とも好天に恵まれ、ほとんど風も無く、手袋も要らないくらいの暖かさで皆さん余裕を持っての登山になりました。しかし、決してこれが通常とは思わないで、たまたまの好条件に当たっただけです。今後も初心を忘れず慎重な行動を続けたいものです。 |
記:板谷 写真:板谷、安部 |