オプション例会No.240

四国・石鎚山(1982m)例会記録

概要

『積雪期の石鎚山に挑みます。3月末とはいえ積雪状態によっては上部では本格的な雪山となります』

日時

2017年3月18日(土)~19日(日)

天候

両日晴れ

担当

板谷佳史、大石隆生

集合

3/18 8:00梅田ハービス大阪発高速バス今治行きに乗車

行程

3/18 12:55伊予西条駅前着⇒13:37発西之川行きバスに乗車⇒14:31ロープウェイ前着⇒石鎚山ロープウェイ・山頂成就駅~石鎚神社成就社・白石旅館(泊)

3/19 泊地~八丁坂~夜明峠~弥山~天狗岳往復~往路下山~石鎚山ロープウェイ・山頂成就駅⇒15:17ロープウェイ前発バスに乗車⇒16:11伊予西条駅前⇒16:35発高速バスに乗車⇒梅田ハービス大阪着

参加者

岩本和行、和田敬子、和田良次、神阪洋子、小川眞裕美、安岡和子、村木とも子、村木正人、安本嘉代、杉本康夫、脇本勇二、小椋美佐、渡辺健、小杉美代子 ・・・ 計16名

3/18 14:35 伊予西条駅からの路線バスを降り、送迎バスでロープウェイの山麓下谷駅に着く。

15:27 ロープウェイを降りしばらくの歩きで石鎚神社成就社の鳥居をくぐる。今夜のお宿の白石旅館はすぐそこ。

役行者が修行を全うして、「わが願い成就せり」と言ったことから名づけられたという、成就社に鎮座する役行者像横の窓から石鎚山頂を拝む

明日の登山に備えて、いつもどおりに英気を養う。

3/19 6:30 出発前にリーダーからコースと注意事項の説明がある。

7:27 八丁坂を下って来て、アイゼンを着けての登りが始まる。

前社森の直下を行く。

8:05 急斜面を登りきり、寒々とした前社ヶ森小屋に着く。

視界が一瞬開け、枝の間から稜線が見えた。黒々とした北壁の威容

8:32 夜明峠に着く。頂上まではまだまだ距離がある。

天気は快晴、足元はしっかり踏み固められていて快調な足取りです。

一の鎖をそれと気付かないままに通過し、間もなく二の鎖小屋へ。

9:15 二の鎖の鳥居をくぐる。

二の鎖の捲き道の桟道を登る。谷側には手すりがなく慎重に足を出す。

三の鎖の捲き道へ。前方、左から右へと桟道が続いている。

10:30 石鎚山の弥山山頂に着く。

目の前にはこれから登る天狗岳が聳える。

天狗岳への登りには岩場がありそう。楽勝か、それとも苦闘することになるのか・・・

やはり岩場が出てきた。ロープをセットし、カラビナスル―で通過する。

11:10 天狗岳に着く。

振り返れば弥山頂上が。孤高の登山者は何を思う?

錨を繋げそうなぐらい太い鎖を掴んで弥山へと岩場を登り返す。

13:40 雪があっても下りは早い。1ピッチ半ほどで成就社まで戻って来た。

14:08 ロープウェイの山頂成就駅に着き、無事に行動を終了した。この後、再びバスを乗り継ぎ、途中高速で渋滞があって予定より1時間半遅れで大阪に帰った。

 例年3月、積雪期2000m級山岳の例会を続けてきたが、ほとんどがテント泊登山となるため参加できるメンバーが限られてしまう。西日本最高峰である石鎚山は過去の例会で2回取り上げられているが、ロープウェイとその駅付近にある旅館宿泊を利用して初級者にも挑戦してもらえるよう工夫してみた。

 石鎚山は麓にある石鎚神社本社の神体山であり、中宮成就社と奥宮山頂社への参拝道でもあるため登山道はしっかり整備され、通年運行のロープウェイとその駅近くの成就社には宿泊・休憩施設が数軒あり信者はもちろん登山者にも好都合な山となっている。とはいえ、積雪期には油断のならない本格的な山岳となる。慎重に計画と準備をして臨んだ。

 実質、3/19一日の日帰り登山である。6:30早朝の引き締まった雪面を踏んで出発、樹林が切れて石鎚山北壁が目の前に拡がる夜明峠(よあかしとうげ)に立つころには久しぶりあるいは初めてに近い人もアイゼン、ピッケルにも慣れてきて傾斜の強まる上部の登りに向かう。

 途中、二の鎖でせっかく来たのだから一度はクサリ場を登ろうかと取り付いたが上部は完全に氷の斜面となっており中止して捲き道へ戻る。なにせ16名の大所帯では時間もかかったが10:30に奥宮のある弥山山頂(1974m)に立つ。続いて最高点の天狗岳(1982m)へ向かう、北壁側がすっぱり切れ落ちた岩稜を慎重に通過して天狗岳に立つ、更に南尖峰がすぐの所に聳えるが帰りの時間にも迫られているので割愛し帰路についた。

 登頂当日は快晴に恵まれ、おまけに前日から多くの登山者に踏み固まれたトレースを行くことになりましたが、初級者にも経験してもらうという目的は一応果たせたかと。もっともアイゼン、ピッケル技術等にわか仕込みの方・・今回登れたからと言って過信は禁物です。

記:板谷 写真:大石、渡辺