オプション例会No.248

東北・飯豊山(2105.2m)縦走 例会記録

概要

『東北・飯豊連峰の中心部を縦走します、今回のコースは全長約50Kmにわたる連峰の一部に過ぎません。花の時期も過ぎますが、混雑期を避けて静かな飯豊山を味わいたいと思います』

日時

2017年9月1日(金)~5日(火)

天候

9/2:曇り一時雨夜強風 9/3:曇り後晴れ一時雨 9/4:晴れ

担当

板谷佳史

集合

9/1 21:30発 新潟行阪急高速バスに乗車

行程

9/2 6:54新潟駅前着⇒8:43JR新潟駅発坂町経由⇒10:11米坂線・小国着⇒(タクシー)飯豊温泉~梶川尾根~扇の地紙~門内小屋(泊)

9/3 門内小屋~門内岳~北股岳~梅花皮岳~烏帽子岳~御西岳~飯豊山~本山小屋(泊)

9/4 本山小屋~三国岳~地蔵山~川入⇒(バス)14:45発⇒JR磐越西線・山都駅⇒17:14発新津経由⇒19:40新潟駅着⇒22:05発大阪行高速バスに乗車⇒

9/5 7:23大阪着

参加者

杉本康夫、小川眞裕美、小椋美佐、前田守、安岡和子、脇本勇二、江本恭子 ・・・ 計8名

 9/1 予定のサブリーダーが集合場所に来てみたら持病が悪化したと急きょ参加を見合わす。他に男性3名のメンバーがいるので手伝ってもらえば実施には問題ないと判断する。夜行バスに乗り込み明日に備えて早々に就寝。

9/2 10:53 予約していたタクシーで飯豊山荘のゲート前広場に到着。さて明るいうちに今日の目的地まで行けるだろうか?

11:13 登山口から梶川尾根への取付きは早々の急登です

11:28 飯豊山荘が望まれるのは尾根上のこの付近だけです。初日はあそこで泊まる計画にしておけばもっと気楽に登れたのですが・・

約2時間とんでもない急登が続く

12:50 湯沢峰(1021m)に到着。ここまで登りばかりでやっと一息つけます

13:44 滝見場の展望台から石転び沢が見えます。今年の東日本は寒い日が多いようで沢の残雪も多いように思います。

再び急登が連続する、足元にはミヤマシャジンが多い

15:35 尾根上のピーク梶川峰(1692.2m)に到着、ここまで内心焦りながら登ってきたが先の目途がついた。ここからは傾斜が緩むはず。ガスが濃く陽も陰り風があるので寒いです

16:20 梶川尾根の上部に出る頃、ガスが切れ始める、森林限界を超え明るい風景

16:33 扇の地紙着、ここは朳差岳からの縦走路と合流して門内岳へ向かうところです。標識は倒れています

今夜の宿泊地門内小屋が見えてくる

雲が切れ始め、飯豊本山まで見通せるようになった、台風の強風のおかげか空気が澄んでいる

ブロッケンを背にして門内小屋への最後の登り

17:05 思ったより早く門内避難小屋に到着できた。写真中央奥に烏帽子岳が見えます。夜は台風の影響でか風が強くガスっていました

 9/2 夜行バスは早朝に新潟着だが、すぐの接続が無く列車とタクシーを乗り継いで飯豊温泉の登山口を出発したのは11時である。尾根上のピーク梶川峰(1692.2m)まで苦しい急登が連続する。それを過ぎるとようやく傾斜が緩み樹林帯が切れ明るい稜線を行くようになる。今日から明日にかけ台風15号が太平洋側を北上するため、雨を心配したがここはかなり西に外れているので雲低く風は強いが影響は少なかった。ブロッケンが見られる雲の上に出る頃、飯豊本山まで見通せる天気に回復した。 今夜の宿泊地門内小屋には十分明るいうちに到着できて上出来の初日でした。管理人に歓迎して頂き、他にパーティは無く我々の貸し切り状態。管理人が滞在しているので嬉しいビールを入手できました。(超高価!!500mℓが1000円)

9/3 6:37 夜通しの風にも負けず今日一日ガンバロー、新潟県地方は低温注意報が出ているそうです

6:42 すぐに門内岳(1887m)の山頂。これからの登山の安全祈願

風強く、盛んに雲が流れて迫力ある風景

7:45 北股岳(2024.8m)に立つ

8:48 梅花皮岳を通過

9:14 烏帽子岳(2017.8m)の頂上、三角点の周りの土が流されたのか地中にあるべき部分が飛び出ています

10:15 亮平の池前から来た道を振り返る、一番奥に北股岳が望まれます

11:42 御西小屋までの途中でクマが出没しました。写真真ん中の黒い物体です

12:12 風を避けて御西小屋の陰で休憩。飯豊山まであと一息

夏の終わりを思わせるマツムシソウの紫が鮮やか

13:52 本山に向かう稜線で一時雨が降り出すもすぐに止む。強風に煽られながらとうとう来ました飯豊本山。みんな笑顔です

14:30 本山を下降するとわずかで飯豊山神社と今夜の宿、本山小屋。この小屋では管理人が下山してしまって居なくて飲料を買えなく残念です

 9/3 昨夜台風が一番接近したらしく夜を通してかなりの強風が吹き続け、寒い一夜だった。朝は視界無しのガスの中、防風対策をして出発するが次第に視界も晴れてくる。台風は離れつつあるようだ。長い縦走路を門内岳、北股岳、梅花皮(かいらぎ)岳、烏帽子岳、御西岳、駒形山と一つ一つ登り降りを繰り返して辿って行くのはつらいが、振り返れば楽しいものだ。14時頃にようやく待望の飯豊本山に登頂した、ここまでなかなか手応えのある縦走であった。山頂からしばらく降れば今夜の宿泊地本山小屋、我々以外3名の宿泊者と他にテント2張り。昨日から今日、台風を避けたのか登山者とはほとんど会わなかった。日曜には管理人は下山してしまうので居ない。

9/4 4:55 本山小屋からの夜明け

5:44 下山日、出発の準備完了。今日は良い天気で日焼けしそうです

5:51 飯豊山ともお別れです。右の山陰に泊まった本山小屋が顔をのぞかせています

台風一過のさわやかな天気、風景を楽しみながら下って行く

来た道を振り返る、縦走路から外れているため今回立ち寄っていない大日岳(飯豊連峰の最高峰2128m)だけが笠雲をまとって立派な山容

7:00 草履塚への登り。今日は天気が回復し登ってくる登山者も増えてきた

道端にはヨツバシオガマ、秋もまじかになると紫の花が多いようです

7:48 切合小屋前には水場があってトイレもきれいで良い感じの小屋です。正面に種蒔山が見えます。

9:07 三国岳(1644m)山頂の三国小屋前で休憩。ここから地蔵山に向かいます

9:36 剣ヶ峰の登り、この付近は岩稜帯になっています。

穏やかな山容の飯豊連峰だがこんな箇所もある

10:11 地蔵山(1485.4m)付近、国土地理院の地形図では血ノ池と表記されているが、見る限り湿原です

12:43 長坂と名付けられた長い長い下りも終わりようやく大滝遊歩道入り口の林道に到着

川入からの登山口に出た、あと少し林道歩きが残っているのみ

13:30 無事川入のバス停に到着。一日二本しかないバスに間に合いました。この後14:45発、JR山都駅へ

JR山都駅で発車時間待ちの間に教えてもらった蕎麦屋へ、火野正平さんも立ち寄ったという。この後、新潟駅へそして高速バスと乗り継いで翌朝予定通り帰阪しました。

 9/4 夜は満天の星空、快晴の朝を迎えた。下山先の川入からのアクセスバスに乗るべく下山を急ぐが、種蒔山、三国岳、地蔵山と根気強く越えていかねばならない。今日は台風一過の好天とあって、登って来る登山者も多い。最後の長い尾根の下降をがんばって川入登山口のバス停には余裕をもって降り着きました。

 昨年の朝日連峰と同様、避難小屋はよく整備されているが全て宿泊装備、食料は持参せねばならず安易な登山は出来ない。それだけに登山本来の実力が試される山域だ。今回は台風通過ということもあってか、出会った登山者が少なかったこともあり余計にそのことを感じた。大阪からは交通不便であるが東北の山の魅力にはまってしまいそうだ。

記:板谷 写真:杉本(康)、板谷