オプション例会No.259

北アルプス・徳本峠(2,135m)と焼岳(2,455.4m)例会記録

概要

『かつて穂高山群へすべての登山者が越えた徳本峠を越えて焼岳を目指します。』

日時

2018年5月24日(木)~27日(日)

天候

5/25:晴れ 5/26:晴れ

担当

山倉康次、大石隆生

集合

5/24 21:00 梅田阪急三番街バスターミナル

行程

5/24 21:30発 上高地行き夜行バス

5/25 中の湯バス停下車⇒(タクシー)島々谷入口~島々谷~徳本峠~明神・嘉門次小屋(泊)

5/26 泊地~上高地(1,600m)~河童橋~中尾峠~焼岳往復~中尾温泉(泊)

5/27 泊地⇒(タクシー)高山⇒(高速バス)帰阪

参加者

小椋美佐、板谷佳史、安岡和子、小川眞裕美、前田守、脇本勇二、渡辺健 ・・・ 計9名

 

 当初の予定では、徳本峠小屋と焼岳小屋に宿泊予定でしたが、徳本峠小屋は団体予約があり断られたので明神まで下り、嘉門次小屋に泊まりました。焼岳小屋はまだ開いていないので中尾温泉まで下ることにしました。

5月25日 5:50 タクシーで島々谷入り口に着き出発準備

7:43 二股から島々谷南沢へ最初の橋を渡ります

9:00 島々谷南沢を行く

南沢左岸を行く。新緑が眩しい

岩魚留小屋までもう少しです

9:40 岩魚留小屋着。ここから流れも急になり登山道も峠に向かって勾配が急になってゆきます

13:00 徳本峠にて

徳本峠展望台より穂高連峰

峠からの下り、雪渓の切れ目を渡ります

14:55 明神館前を通過、本日の宿泊地 嘉門次小屋までもう少しです。今日は9時間行動でした

15:00 嘉門次小屋に入る、徳本峠小屋で断られたのがむしろ良かった。徳本峠越えといい嘉門次小屋といい今回はクラシカルな登山を味わえます。囲炉裏の部屋には嘉門次のピッケルや猟銃が飾られている

嘉門次小屋近く、明神池より明神岳5峰と最南峰

島々谷で見かけた花「ラショウモンカズラ」

島々谷で見かけた花「ヤマシャクヤク」

島々谷で見かけた花「ニリンソウ」

嘉門次小屋の夕食、徳本峠越えの疲れをビールで癒します。岩魚の塩焼きが絶品でした

 5/25 5時ちょうど、中ノ湯バス停で下車し予約しておいたタクシー2台に分乗し島々谷登山口へ向かいます、ゲート前で朝食と出発準備をして6時島々谷林道へ、少し肌寒いが快晴です、7時20分二股着、途端に団体さんがタクシー2台と4輪駆動車でここまで入ってきました、おそらく今夜の徳本峠小屋の団体さんでしょう、団体さんをしり目に小休止後南沢登山道を沢沿いに高度を稼いでゆきます。心地よい沢音と新緑が美しいところです、南沢が勾配を増し急流となるころ9時45分岩魚留小屋に到着。小屋は閉鎖されています、ここから道は勾配を増し徳本峠へ、1回の休憩で13時徳本峠着、穂高連峰が眼前に広がり登りの苦労も癒されます、かつての登山家たちもこの景色に魅了されたのでしょうか。30分休憩後今日の泊地明神へ、下降は北面の沢伝いで所々雪渓が現れます、足を取られながらも15時嘉門次小屋に到着、本日は9時間行動でした。

5/26 6:55 嘉門次小屋にて出発準備

8:10 河童橋を渡りました

8:45 焼岳登山口 着

8:50 焼岳登山口からお花畑のアプローチ、ニリンソウ群落に埋まる焼岳への道

10:30 樹林帯を抜け大正池と霞沢岳を背景に登ります

勾配が急になり、梯子の登りが続きます

ここの梯子は冬季間は取り外される、最近設置完了したとのこと

急登が終わって、新中尾峠が近い。前穂高岳から奥穂高岳等の展望パノラマがひらける

11:00 新中尾峠、焼岳小屋に到着。小屋はまだ営業していません

11:40 中尾峠に到着。岩陰にザックをデポして、空身で焼岳を往復します

慎重に雪渓のトラバース、背景は笠ヶ岳方面

北峰への最後の登り。噴気の上がる横を登る

12:35 焼岳北峰(2444m)頂上にて、南峰(2455.4m)のほうが三角点のある最高点だが立入禁止となっている

12:45 下山に移る

14:00 中尾温泉への下りは北西面で残雪も多く有りました

15:40 ようやく林道へ出ました、皆さん少々疲れ気味です

飛騨側からの焼岳を振り返る、こちらも荒々しい山容

蒲田川の対岸にはかつてのクライマーにとっては懐かしい錫杖岳の岩壁が・・

16:10 中尾温泉の宿に入りました。今夜は小屋ではなく旅館です

本日の夕食風景です、2日間の疲れをビールで癒しました。夕食前に旅館のサービス前菜として飛騨牛の串焼きが出ました

 5/26 お腹いっぱい朝食をいただき、7時嘉門次小屋を出ました、梓川沿いの右岸遊歩道を1時間で河童橋、観光気分で写真を撮ったり・・・焼岳登山口まで2時間近くかかりました。入り口で休憩後今回2つ目の峠へお花畑の道を出発、樹林が切れる頃10時に休憩、上部は90度近い10mくらいのハシゴのぼりも有り急速に高度を稼いでゆきます。中尾峠へは直接の道は見つからず、焼岳小屋経由で中尾峠へ11時40分着、笠ヶ岳が美しい姿を見せてくれます。下山はここから中尾へ下るのでザックは峠に格好のチムニーを見つけて中へ押しやり空身で焼岳往復に向かいました。ガレ場の登りから一か所雪渓をトラバースし北峰基部へ、落石に注意しながら登ります、硫黄のにおいの中12時35分頂上着。360度の展望が疲れを癒してくれました、13時30分中尾峠に戻り飛騨側中尾温泉へ下山開始、北西面の下降ルートは上高地側と違い残雪も多く足元が不安定です。慎重に下って15時40分ようやく中尾温泉に続く林道にたどり着きました、今日も9時間行動。信州側島々谷から峠を2つ越え、飛騨側中尾温泉まで長い道のりでしたが、中尾温泉で楽しいひと時を過ごせ贅沢な山行でした。

 翌5月27日は 旅館からタクシーで高山に出て高速バスで帰阪しました。

記:山倉 写真:山倉、大石、渡辺、板谷