オプション例会No.289

台高・尾鷲道「近畿の山リレー登山No.1」

概要

『尾鷲市から大台ヶ原へ登る登山道が開通して100年以上になりますが、長い間歩く人も途絶え廃道となっていました。近年の登山ブームで歩く人も多くなり尾鷲道として復活しています。またEPEクラブの「近畿名山リレー登山」第一弾として尾鷲湾の海水に触れに行きましょう。』

日時

2019年8月24日(土)~25日(日)

天候

8/24:曇り

8/25:曇り時々晴

担当

杉本康夫、大石隆生

集合

8/24 7:35 近鉄阿部野橋駅西改札口前(7:50発 吉野行急行に乗車⇒9:18近鉄大和上市駅着、9:30発大台ヶ原行きバス乗車⇒大台ヶ原11:21着)

行程

8/24 大台ヶ原(泊)周辺散策

8/25 大台ヶ原~尾鷲辻~コブシ嶺~木組峠~古和谷林道~クチスボダム⇒(タクシー)尾鷲湾~JR尾鷲駅

参加者

板谷佳史、北山かな、安岡和子、保木道代、黒澤百合子、三原秀元、岩本和行 ・・・ 計9名

8/24 11:10 大和上市からの路線バスで大台ヶ原の駐車場に着く。乗客は我々だけで貸し切り状態でした。

今晩のお宿の「心・湯治館」に不要な荷物を預け、東大台周遊コースを反時計回りにラウンドすることになる。その前に腹ごしらえです。

シオカラ谷の吊り橋を渡る。

13:10 霞む大峰山系を背景に、大蛇嵓で集合写真。

神武天皇像がある牛石ヶ原に着く。

像が持つ弓の先に止まっているのは八咫烏。足は3本あるかなぁ。

立枯れの木で知られている正木ヶ原を通過する。

正木峠南側のピークの登り。植生保護のために階段が整備されている。

14:50 もう少しで日出ヶ岳の頂上です。

宿に戻り、楽しい夕食の始まりです。泊まり客は我々以外5、6人でゆっくりできました。

8月24日
 大台ヶ原到着後周辺散策と例会案内に出したものの、何をしようと思案していたが、東大台周遊コースを歩くことにした。一周4時間かかり大台であっても夏はそれなりの暑さで一汗も二汗もかくことになった。このコースはなんと言っても大蛇嵓。谷に向かって緩傾斜の下りになっていて象の背中に乗ってる様で周りに柵がしてあっても緊張するところです。大台ヶ原は鹿が多く鹿害があると聞いていたが今日は余り見かけず、日出ヶ岳付近で親子連れを見た程度であった。小屋には風呂もあってくつろげて、明日の尾鷲道の踏破に向けて早々に就寝する。

8/25 長い行程に備えて早立ちのため朝食は弁当となり早々に頂いた後、出発です

5:26に宿を出発し、6:00に尾鷲辻を通過して尾鷲道へ。ここから海抜0mまでの1580mの下りが始まる。

尾鷲道に入ると周遊コースでは見かけなかった手書きの道標が2種類現れた。達筆な道標の方は尾鷲道の登山口まで続いていた。

朝の清々しい日差しの中、大台らしい風景が続く

6:45 堂倉山の南の白サコを通過する。

樹間から昨日立った大蛇嵓の展望台とその下に大蛇嵓の大岩壁が見える。この岩壁は今回の古典ルートを辿らないと見ることができないので感激した

雷峠あたりから登山道は稜線を進むようになる。明るく開けた場所が続き、晴れ晴れとした気分に・・

大峰奥駆道を右に見ながら快調に進んでいきます。

右に東ノ川が深く切れ込み、その下流遥かに坂本貯水池を見下ろす。対岸には立派な竜口尾根と大峰山脈の全景

8:23 コブシ嶺(マブシ嶺とも)を通過する。

9:37 峠の西側直下で峠を通らずに稜線を巻く道があったが、崩壊地を通過することになるのでリスクを避けて稜線を行くことにして木組峠に着く。

10:04 峠の巻道との合流点である新木組峠に着く。道標は木組峠とあるが「新」の文字が書き加えてあった。

11:07 又口辻を通過する。

11:24 P1053m手前のコル、古和谷への下降点。

尾根ルートが終わり、古和谷へ向け下降するが踏み跡が薄くなる。この先で「山賊小屋跡」を通過、ハッキリした目印を確認できたので一安心

12:10 今回の例会で懸念していた古和谷左股の渡渉。水量が少なく飛び石で簡単に渉ることができた。

渡渉の後、対岸のトロッコ道跡へ。この辺りはヒルの生息地で取り付かれた方もいたが、早いめに見つけることができて実害はなかった。

朽ちかけて苔むした桟道を下っていく。注意して足を置かないと苔と一緒にズルッと滑ることになる。

トロッコのレールが残るが荒れた道が続く。

13:11 尾鷲道の登山口に下ってきた。これから尾鷲湾までの長い、長~い道路歩きが始まる。

疲れた足を引きずっての長い林道歩き。なかなかの渓谷美が唯一の慰め

14:56 クチスボダム下流に架かる橋まで下ってきた。残り4Kmで尾鷲湾だが、体調と本数が少ないJRの時刻を考えてタクシーを呼ぶことになる。

「近畿の山リレー登山(日本海から太平洋まで)」の目標に従い、順番は逆だが一回目にして太平洋に達する。正真正銘海抜0メートル

15:22 タクシーで尾鷲港に着き、海水に手を触れる。この後、徒歩で尾鷲駅に向かい15:43に駅に着く。その後JR紀勢線と近鉄を乗り継ぐ4時間半の電車旅で帰阪。

尾鷲道前半GPS記録

尾鷲道後半GPS記録(ジオグラフィカ+カシミール3Dにより作成:板谷)

8月25日

 今日は近畿の山リレー登山の第一回目である。天候を心配していたが前夜の予報を見ると昼前には晴れ間ものぞくとのことなので一安心。夜中に雨が降ったものの出発する頃にはうす曇で気分よく出発する。約30分で尾鷲辻に到着。ここから尾鷲道に入るが、歩く人が少ないようで踏み跡程度になっている。木の根っこや石がゴロゴロしているが標識やテープが程よくあるので問題なく歩くことができる。コブシ嶺の山頂は木々がなく展望が開けて今まで樹林の中を歩いてきたので感激ものです。目の前には竜口尾根や大峰の山、足下には坂本貯水池も見渡せる。橡山林道との分岐を過ぎP1053m手前コルの古和谷への下降点からは通る人もより少ない様でルートがわかりづらくなってきた。古和谷へ降りるとしばらく左岸を下り右岸への徒渉ポイントに着く。徒渉用の靴も用意したが、登山靴で難なく通過することができた。ヤマビルも見かける様になり、メンバーの一人の足にヒルが着いていたが、みんながヤマビル対策もしていたので被害がすくなくて済んだ。ここからトロッコ道になるが非常に荒れていて登山道以上に気を遣う。出発から9時間30分でクチスボダムに到着。この後尾鷲湾まで行き、尾鷲湾の海水をなめて三原さん曰く「やっぱり塩辛いな」

記:杉本 写真:大石、岩本、板谷